戦略論③

2008年9月4日 木曜日

早嶋です。

戦略論()の続きです。戦略論②では、ポーターが企業戦略において、独占化こそが戦略論の基本と考えたその背景をコメントしました。では、企業が参入すべき産業をどのように見つけ出すのでしょうか?

forceこれを考えるためのフレームワークが5つの競争要因モデル、いわゆるファイブ・フォースです。ポーターは、産業内の競争要因を5つの視点から分析して参入する業界を決定する必要があると説いています。その5つの視点は次のとおりです。

新規参入
ここでのポイントは、潜在的な競合企業を分析することです。新規参入の可能性が高ければその業界の競争は激しくなります。従って企業としては差別化を図るか価格を下げざるを得ません。新規参入の脅威が高ければその業界の魅力は低下します。

業界内の競争
業界内の競合企業が多ければ競争環境が激しいことは言うまでもありません。この場合も差別化を図ることが出来無ければ、値下げにつながり収益性が悪化します。やはり、業界の魅力は低下します。

代替品
代替品の可能性が高ければ、やはり業界内の競争環境が激しくなります。従って、この場合も業界の魅力は低下します。

買い手(顧客)の交渉力
買い手の交渉力が強いと、企業は商品の価格を下げるほうに引っ張られます。やはり収益性が悪化しするため、業界の魅了は低下します。

売り手(サプライヤー)の交渉力
売り手の交渉力が強ければ商品原価を上昇する要因になり、企業の収益性を悪化させます。従って、業界の魅力は低下します。

ファイブ・フォース分析によって参入可能な業界を見つけると、次に考えるのは、如何に競争優位に立つかということです。ポーターはファイブ・フォースを使って様々な業界を分析して参入可能な業界を見つけ、その中から競争優位に立つ企業を分析した結果、3つの競争戦略が基本になっていることを発見しました。これについては、ブログ「3つの競争戦略」を参照ください。

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