顧客シェア

2008年7月24日 木曜日

早嶋です。

repeatシェアという言葉から何をイメージしますか?株式?市場?顧客?ほとんどの方が、市場シェア(Market Share)を連想することと思います。特に日本企業では重視された経営指標のひとつだからです。

MBAのフレームワークの中でも、シェア重視の戦略にPPM理論があります。理論では成長期に先ずシェアを獲得して、利益は後からゆっくり享受するパターンです。

しかし、近年、もう1つのシェアが重視される傾向にあります。それが、顧客シェア(Customer’s Share)です。これは、例えばある個人が一生に飲むコーラの総量を分母に取ったとします。そして、その個人がコカコーラしか飲まなければ、コカコーラの顧客シェアは100%と言うことになります。もし、ペプシとコカコーラとその他のプライベート・ブランドのコーラを均等に飲み分けていれば、コカコーラの顧客シェアは33%ということになります。

では、顧客シェアが重要視された背景には何があると思いますか?これは、ブログ『顧客情報あれこれ』でも触れた1:5の法則です。既存顧客から企業が得られる利益は、新規顧客から得られる利益の5倍大きい!あるいは、新規顧客を開拓するための平均コストは、既存顧客を維持するために必要なコストの5倍かかる!です。

顧客シェアは当に顧客との関係を一見で終わるのではなく、LTVで考える事が根底にあるのです。そのために従来から意識していた市場シェアに加えて、顧客シェアが注目されているのです。

企業に利益をもたらしてくれるリピーターに対して、顧客シェアを高めることにより、企業の利用頻度を多くしてもらい、企業の利益拡大につなげよう作戦です。ブログ『ポイント制』でもコメントしましたが、猫も杓子もポイント制度を導入している背景も、顧客シェアを高める動きがあるからでしょう。



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