安藤です。
今回は、「これから必要なITリテラシー」です。
ITリテラシーとは、「ITに関するものを理解し、活用する力」です。ITとは、ネット検索やメール、パソコン、スマホといったインターネットやコンピューターに関するものを指します。ITリテラシーは、これらITを扱う際に必要な力です。現在では生活に欠かせないものとなったスマホやインターネットですが、よく理解しないまま使うことで、個人情報をSNSに載せてしまったり、ネット決済で払えないほどの金額を使うといった、思わぬトラブルが起きてしまうこともあります。
そういったことが起きないよう、インターネットやコンピューターの性質・ルールを理解し、うまくつきあう力を「ITリテラシー」と考えます。 ITリテラシーの能力が益々、求められるようになったのは、コロナ禍の影響もあり、在宅勤務、オンラインが主流になってきた背景もあるのではないでしょうか。
別の視点ですが、以前、2015年12月「AIの導入によって日本の労働人口の49%の仕事が10~20年以内になくなる」というレポートが、野村総研とオックスフォード大学の共同研究によって発表されました。それから7年が過ぎた現在、総務省 デジタル・トランスフォーメーションによる経済へのインパクトに関する調査研修のデータ(2021年)によると、意外にも日本企業のAI活用率は24.3%と低い数字です。
実際にはそれほどAIの活用は進んでいないことがわかります。予測された49%という数字は脅かしすぎとも言えますが、それでもAIの導入が年々進んでいることは事実です。当時の予測から読み取るべきなのは、 今後も人間に求められる仕事と、AIに奪われる可能性の高い仕事、それぞれの傾向であると言えます。それらを理解した上で人間がこれから身に付けるべきスキルを考えるといった対策が必要です。
その為に、小学校からプログラミング教育が必修課程になっているのはご存知でしょうか。そのことは、将来の採用にも繋がっていきます。企業全体のデジタルスキルの有無は、学生から「選ばれる会社」になる上で欠かせなくなる恐れがあります。
「デジタル人材」は明らかに、人材不足で、国の施策でもITスキルの講座が設けられています。ただ、2029年が大きな境目になる理由は、教育現場での制度変更が影響しています。学習指導要領が変わり、2022年から高校で「情報Ⅰ」という科目が必修となっています。高校3年間、プログラミングを含む情報科目を学び、2025年からは大学入学共通テストでも試験科目として「情報Ⅰ」が課されるなど、プログラミングに親しむ学生がどんどん社会に出てきます。
今の高校1年生、すなわち「第1世代」が大学を卒業して社会人になるのが、まさに2029年です。2029年以降入社の社会人は「プログラミング」という、できて当たり前の共通言語を持っています。そして、学校現場での教育も質・量ともに年々充実していけば、デジタルスキルが今以上に高い学生がどんどん企業に入社してきます。第四次産業革命の時代、私たちに求められるスキル、まったなしです。採用、マネジメント諸々、変化していきます。 まずは、今必要な基本となるのが、ITリテラシースキルです。私は苦手な分野ですが、日々、悪戦苦闘しながら学んでいます。