人生の転機に活用できるキャリア理論

2022年5月9日 月曜日

安藤です。

今回は、「人生の転機に活用できるキャリア理論」です。

4月は、社会人としての新スタート、異動、退職、結婚他、諸々と人生には転機に遭遇します。
転機は、結果的に変化を起こした出来事または出来事が起こらなかったことでもあると定義されています。

出来事の定義は、明確でそれが起こった結果、転機につながるものです。最近のEAPでは、就職後、異動後にメンタル不調になる方の相談が増えています。
そこで今回は、シュロスバーグの4Sモデルをご紹介します。直面する「転機」をうまく支援する方法として活用できると思います。
*EAPとは、EAPとは、メンタルヘルス不調の従業員を支援するプログラムのことです

シュロスバーグの4Sは、「状況・自己・サポート・戦略」の4つに分かれています。

まず、状況は、人はそれぞれ固有の出来事を経験しています。以下の質問をすることで内省を促します。
① どのような出来事が今の状況につながっているか
② 転機のタイミングはどのようなものか
③ 重要な(役割の変化)はあったか
④ 転機による相談者の体験は、どのようなものだった
⑤ 相談者は、(他のストレスも同時に経験)していますか

2つめは自己です。個人の特性です。心理的資源の要素・レジリエンスの要素が含まれてあります。
① 将来、自分はどうしていきたいと思っているのか
② 自分の人生にとってこの転機はどういう意味があるか
③ 転機に自分のスキル、経験は活かせるか・仕事やプライベートのバランスをどう考えているか
④ 変化への対応能力はどの程度ありそうか

3つめはサポートです。転機の最中に受ける支援です。自分が必要とする支援をしてくれる人はいるか?(上司・同僚・家族など)
① この転機によってこれまで得られた支援の機会が得られるか。または減ってしまう支援はあるのか
② 必要な知識・情報を得る手段はあるか(人脈など)
③ 精神的な支え、励まし、応援してくれる人はいるか
④ 必要となった場合、経済的支援など支援が得らえるか

4つ目は、戦略です。状況を変える戦略、状況の意味を変える戦略、そしてストレスとうまくつきあう戦略です。
① 転機への対応として考えられる手段/方法はできる限り検討したか
② 転機の持つ意味について多視点で捉えてみたか
③ 転機による精神的なストレスの軽減を検討しているか

転機にある多くの人は、転機の痛みを抑制するために不健康な方法を用います。また、過剰な怒りを抱いたり、うつ症状に陥ることもあります。
このような苦痛の一部を軽減するためには、上記の4点から傾聴していくことをお奨め致します。

何かお役にたてることがありましたら、気軽に弊社にご相談くださいませ。



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