4)意思決定のツール 2SD

2008年3月3日 月曜日

早嶋です。

本日は、長崎で商談を1件済ませ、その足で長崎県中小企業団体中央会へ。マーケティングのセミナーを終了後、再び福岡に。長崎も福岡も黄色い空で雨が大変なことになっていましたね。

バラつきの概念を表現する有効な値として標準偏差の説明をしました。

今回は標準偏差は結局のところ、分布の広がり具合を示す実に直感的な数値だと言うことをお話します。そして、そのルールは2SDと理解すると良いでしょう。すなわち、「正規分布する変数が、平均値から正負を問わず2標準偏差内にある確率は95%である。」です。

実に単純なルールですが統計においてパワフルな理解が得られます。例えば、知能指数(IQ)の平均値が100、標準偏差が15の場合、次のように言い換えられるのです。95%の人のIQは70から130の間にある!2SDルールに従うと、(100-2×15)から(100+2×15)ないにある確率は95%である!ということを言い換えたメッセージです。

平均値と標準偏差が与えられたとき、2SDルールを使うことによって標準偏差の数字を直感的に分かりやすい数字の幅と確率に置き換えることが出来るのです。つまり、ほとんどの人(95%)のIQは、70から130の間にある、と。

さて、このルールを知っていれば、例えば成人男性の身長とその標準偏差を直感と2SDルールを駆使して予測することも可能です。上記の数値を予測するには、2種類の数値、すなわち平均身長と標準偏差を予測する必要があります。平均身長と標準偏差、どのように推定しますか?

いきなり、平均や標準偏差を考えないで95%の成人男性の身長はどのくらいの範囲にあるだろうか?と考えて見て下さい。平均や標準偏差にとらわれないで、寧ろお忘れてしまって、自身の経験と知識から考えます。

150cmから180cmの間と答えたとしましょう。これは言い換えると、165cm±15cmという事ができます。ここに2SDルールを適用すると、平均は165cm程度で、標準偏差は7.5程度と推測できるのです。もちろん大雑把な推測ですが、本当の標準偏差が1cmとか20cmということは有り得ないということは自信を持っていえますね。

2SDルール、いかがですか?強力なツールでしょ。

momo ※写真は桃カステラです。長崎では3月3日に桃カステラを食べる習慣があります。



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