女性活躍がうまくいなかい、進んでいない

2021年7月6日 火曜日

安藤です。

ここ数年、女性活躍推進ということで女性の管理者候補、社員の方へ研修を実施してきました。2019年5月29日に「女性活躍推進法」の一部改正する法律が成立し、同年6月5日に公布された「改正女性活躍推進法」により、これまで努力義務とされてきた常時雇用する労働者数が101人以上300人以下の事業主についても、一般事業主行動計画の策定・届出が義務化されます。

そもそも、「女性活用」がなぜ言われ始めたのか。理由としては大きく分けて2つあると考えられます。1つは、少子高齢化に伴う労働人口の減少、二つ目は、日本の経済的問題があります。従来日本では、「男は外、女は内」という封建的な考え方が強く浸透しており、あくまで労働の主体は男性でした。しかし、少子高齢化に伴う社会保障費の増加が深刻な問題として顕在化しました。そこで、国力維持のために女性の社会進出は喫緊の課題となり、男女雇用機会均等法(1986年施行)を始めとする男女平等をベースとした積極的な雇用政策を推し進めてきました。女性の社会進出は進んだものの、結婚後も管理職としてキャリアを築く女性はまだまだ少数派で、多くの女性は比較的時間の調整がつけやすい非正規雇用や非管理職に留まり、思うほどの成果を上げられませんでした。また、直近の労働力確保には成功したものの、その弊害として女性の晩婚化や非婚化が進んでおり合計特殊出生率は2020年1.34%といった現状があります。
このままの状況が続けば、更なる少子高齢化は避けられず、労働人口は減少の一途を辿ることが想定されます。そのためには女性が活躍しつつも、結婚・出産等のライフイベントが叶えられるよう国を挙げて推進していくことが急務となり今に至っています。
本日のテーマである、「なぜ女性活躍がうまくいかないのか、進まないのか」については、様々な要因が考えられます。①登用機会を提供しない管理者側の課題と②登用機会はあるが、辞退する女性の課題です。①に関しては、女性には無理、合わない等バイアス、女性部下を持った経験が少ない等の経験、部下管理職を増やすことの経営効果を知らない等の知識スキルがあります。②に関しては、マネジメントとは何かの理解がない、やりたいと思えない、自分にできるとは思えない、家庭と両立が難しい、時間が足りない他です。
そこで、女性活躍推進が企業にとってのメリットが何なのかを理解することで、女性活躍推進は経営戦略として取り組みが必要であることがわかります。5つ挙げられています。
1.優秀な女性を採用できる可能性(日本は高学歴の女性が多い)、2.生産性向上が見込める(女性管理職の割合が10%以上の企業は、女性管理職が10%未満の企業に比べて、ROA(総資産利率率が1.3%も高い):日興ファイナンシャル・インテリジェンス、3.ダイバシティーマネジメント(企業文化の改革)4.企業のイメージアップ 5.公的機関からの優遇(えるぼし認定を受けた企業は公共調達や低金利融資において優遇:両立支援助(女性活躍加速化コース)、
なでしこ銘柄:https://www.meti.go.jp/policy/economy/jinzai/diversity/nadeshiko.html 、
ESG投資:https://www.gpif.go.jp/investment/esg/
そして、女性活躍推進で重要なのは組織の仕組みも変えることです。その仕組みを変えることは、経営効果の実現として、①生産性向上 ②収益性向上 ③優秀な人材確保 ④ビジネスモデル変革に繋がっている組織も多数あります。優秀な女性を企業の戦力に変えたい、ダイバシティー(多様性を活用した)組織づくりを検討中の方は、ぜひ、参考までにご覧くださいませ。

厚生労働省サイトhttps://positiveryouritsu.mhlw.go.jp/positivedb/
*国家資格キャリアコンサルタント1級技能士(国家資格キャリアコンサルタント指導者レベル)を取得しました。セルフ・キャリアドック、企業内でのキャリアコンサルタント取得の方々・目指していらっしゃる方の指導、また、資格に関わらずキャリアコンサルタント育成を検討されている場合は、お声かけ頂けたら幸いです。気軽に弊社にご相談くださいませ。



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