早嶋です。
先日、人材派遣会社の方々と話をしているときに「七五三現象」が話題に上った。七五三現象とは、新卒採用者が早期に退職する様子を俗に表した言葉で、経済広報センターが報告したアンケートから生まれている。同機関の調査結果によると、新卒者のうち、中卒の7割、高卒の5割、大卒の3割が3年以内に離職するという。
企業からすると、新卒採用から3年では、採用にかかるリクルーティングコストを回収できていない計算になるので、かなりの痛手となる。派遣会社の方は、転職が稀であった時代、会社を辞める事に対して引け目を感じたり、世間の目を気にして転職をとどまっていたと話す。しかし、この時代、転職に関して抵抗を抱くことが少なくなった。
厚生労働省の調査によると、大卒者が3年以内に離職する割合は36.5%(厚生労働省「新規学校卒業就職者の就職離職状況調査」より)に上っている。これらの理由は、「キャリアアップ」「収入アップ」など多岐にわたるが、自身の可能性を求め離職を決断するケースが目立っている。
最近の新聞記事で、「企業と学生・認識にずれ」というタイトルがあったが、企業が学生に求めている能力と、学生が企業に訴えたい自身のPRポイントに大きくずれがあるという。確かに、学生からしてみれば、企業の存在は、ほとんど見えないでしょう。就職率の高い大学等であれば、OBを訪問して話題を聞くことは出来るが、それがすべてを表す事もない。
採用基準を明確にし、企業側の学生に対する情報提供ということは、もっと重要になるでしょう。一方、新卒者としても、企業からの情報を一方的に受け入れるのではなく、インターネットなどを活用して、与えれれた情報を自身で検証して確かめることをする必要があると思う。
離職や転職が、一時期の流行やスタイルとなるのでは困るが、個人の意思と希望で将来目指すべきビジョンが明確であれば、世間がなんといおうと貫く事でが重要だと思う。