早嶋です。
マーケティングについて学びたい。もっと深堀りをしたい。というような問い合わせや質問が多くありますので整理します。結論を言えば、最新の事例は本屋さんやWebで常にチェックをしつつも、基本的な考え方を軸に自分なりの理論や理屈に落としこむことが大切です。そしてできる限り自分自身で顧客としての体験を積むことです。いろいろや商品を実際に購入して体験する。そしてどのように感じるのか、提供側がどのような仕組みを考えているのかを1次体験として確認することも重要です。コンサルや企画職としてのマーケティングを行う場合は、言うだけで実際に行わないので、可能な限り実験をしながらブラッシュアップする感覚も欲しいです。そのため小さな事業で良いので実際にお金を投じて自身の商品をマーケティングすることもおすすめです。
ここまでで、
1)最新の事例は最新の書籍やWebを定期的にチェック
2)基本的な理論や理屈を理解しておく
3)2次情報に加え、実際にお金を払って顧客体験を積む
4)トライ&エラーで学ぶことが多いので自分でマーケティングを実践する
ということを記述しています。
上記において、3)と4)は難しいだろうと思うかもしれませんが、自分なりに工夫して考えて実践し続けてください。ここでは2)の基本的な理論や理屈を整理する上で把握しておいた方が良いポイントを紹介します。本自体の紹介ではなく、なぜそのような知識を身に着けておいた方が良いかの解説です。
基本的な理論
マーケティングの基本的な考えたかを身につけるためには、MBAなど経営大学でマーケティングを専攻する際に使用されているテキストを理解することが最も近道です。ただし、数学の勉強と同じで全体像を理解しないと細かい内容が把握でいないので、このようなテキストは辞書感覚で他の図書を読んでいる際に、都度調べる感覚で、一気に読んでも流れが把握出来ません。
辞書的な活用
コトラー&ケラーのマーケティング・マネジメント 第12版(フィリップ・コトラー)
流れを把握する目的
グロービスMBAマーケティング
マーケティングの基本は、環境分析をしっかり行った後に、市場を自分なりに定義して(セグメンテーション)、そのセグメントの中で顧客を絞り(ターゲティング)、同じような競合との位置づけを明確にする(ポジショニング)です。そして、そのSTPを軸に商品、価格、流通、販促などの戦術を行うこと。更に、販売後の取り組みにフォーカスするためにCRMの導線をしっかりと描くことです。
加えて法人企業でマーケティングを行う場合は、法人企業特有の考えを理解することが必要です。個人は個人の目的を達成するために商品を購入しますが、法人は属している組織の目的を達成するために商品を購入します。そのためマーケティングを考える以前に、ターゲットが属している業界についての理解や組織の中の理解が大切になります。深く行う場合は、戦略や組織マネジメントなどの知識がなければ理解が難しい分野で、書籍としてもあまりまとまったモノがありません。分野が広くなるので、書いても売れないのです。もし書店で見つけることが出来たとしても、法人営業にフォーカスした内容が殆どでしょう。
法人マーケティングを理解する目的
戦略的産業財マーケティング: B2B営業成功の7つのステップ(笠原英一)
法人営業のアフターセールスの仕組みを理解する目的
THE MODEL(MarkeZine BOOKS) マーケティング・インサイドセールス・営業・カスタマーサクセスの共業プロセス(福田康隆)
マーケティングを実施する際に術としてITを活用します。2000年代の理屈理論は理想論でしたが、近年のスマフォやIoT等を活用してビックデータを武器として活用することでマーケティングの考え方は大きく前進しています。それでも企業が顧客のことを知りすぎるということでGAFAMあたりがデータの活用に対して制限をかける取り組みが進んでいるので、ベーシックな取り組みは自分たちで行えた方がベターでしょう。何れにせよテクノロジーのっキャッチアップは適宜学ぶ姿勢が正解だと思います。
消費者の心理をマーケティングに取り入れる視点を得る
消費者行動論―――なぜ、消費者はAではなくBを選ぶのか(平久保仲人)
顧客の購買理由からアプローチする発想
ジョブ理論(クレイトン・クリステンセン)
実践ジョブ理論(早嶋聡史)
価値について再考する一冊
リ・ポジショニング戦略(ジャック・トラウト)
高級品を理解することで日常のマーケティングの視点を得る
ラグジュアリー戦略 新のラグジュアリーブランドをいかに構築しマネジメントするか
(ジャン=ノエル・カプフェレ、ヴァンサン・バスティアン他)
消費財メーカーを中心に既存顧客からマーケティングする方法を学ぶ
たった一人の分析から事業は成長する 実践 顧客起点マーケティング(西口一希)
デジタルマーケティングの基本や今後の可能性を理解する
D2C「世界観」と「テクノロジー」で勝つブランド戦略 (佐々木康裕)