これからのヒント

2007年12月30日 日曜日

早嶋です。

梅田望夫氏の著書「ウェブ進化論」の続篇(完結篇)に相当する「ウェブ時代をゆく」のなかに、これからの時代を生き抜く若者に対して3つのメッセージがありました。印象的だったので紹介します。

1)Only the Paranoid Survive
これはアンディ・グローブ氏(インテルをゼロから世界一の半導体企業まで育てた)の言葉です。そして、上記の言葉は、氏の座右の銘だそうです。特に、Paranoidという単語、日本語に訳すと「病的なまでの心配性」となるでしょう。病的なまでに心配性な人だけが生き残る。そのくらい仕事や生涯自分が信じ続けることに没頭し緊張感をもって対処する人が、激しい競争世界で生き残れる!ということだと思います。

2)Entrepreneurship
MBAのカリキュラムの第一番目に受けるカリキュラムでもアントレプレナーシップがあります。日本語訳の起業家精神となると意味合いは狭くなりますが、真髄は、自分の頭で考え続け、どんな困難なことがあっても、その解決策を見出し、決してあきらめないで進んでいく!といった不撓不屈の精神がアントレの精神に近いと思います。

何かを極めるということは、気が遠くなるくらいの時間が必要で、決して終わりのないことのように思います。しかし、あえて優劣をつけるのであれば、とことんやり続けている人には必ず軍配が上がるのではないでしょうか。

その意味で、The only way to great work is to love what you do.(好きこそものの上手なれ、に相当するでしょうか?)アップルの創業者スティーブ・ジョブス氏の言葉を思い出します。とにかく没頭するためのキーワードは、love(自分の対象を愛すること)を見つけることなのです。

3)Vantage point
直訳は見晴らしの良い場所です。自分がやってみたい分野の最先端で何が起こっているのか?を一望できる場所、という比喩です。自分が行いたい内容の最先端は何処なのか?誰がキーマンなのか?を知っていれば、その人、その場所にコンタクトを取れば、実際に情報収集・交換ができる世界になっています。梅田氏も、この場所を垣間見るのにWebとリアルの世界を活用することの必然性を書いています。

何かを始めたい!何かを知りたい!と思ったら、現在は、その世界で最も注目されている人たちの最新の考えかたや理論を安価に即座に手に入れることができるようになっています。

「大事なのは、『自分はこれをやりたい』というものを見つけること。それが人生で一番大切なことです。もちろん、簡単ではない。自分に何が起こっているのか、何が好きなのか、見つけるのはやさしくない。それでも何とか見つけ出さなければいけない。良くないのは、見つける努力をしないでフワフワ生きていること。それが一番困る。」

これは、ノーベル賞学者の小柴氏がフォーサイト誌のインタビューで応えたときの内容です。自分がこの先、どうなりたいのか?が明確にイメージできるか、しないか。これは自分の生き方を楽しくするための分岐点のように思えます。



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