マネジメントコントロール

2007年12月8日 土曜日

早嶋です。

週末は、資料整理とインプット・・・。

さて、マネジメントコントロールの中で重要なことを3つ挙げるとしたら何があると思いますか?次に示す概念はマネジメントコントロールの重要なフレームワークです。

 1)「何をすべきか」が分かっているか?
 2)「意欲のレベル」は十分に高いか?
 3)「個人的な能力」は足りているか?

管理者の役割を集約すると上記の3点について常に考えることです。

1)は、部下は組織・顧客が部下に何を期待していることを理解していること。部下が何をしていいのかが分からなければ、どのような行動を取ればよいのか当然ながら分かりません。コレに対して「何をすべきか」を明確に提供するのが上司の役割なのです。

2)は、部下は継続的に真面目に期待に応えようとしているかです。仕事の成果は「意欲レベル」と「能力」の積で表現することができます。積で表すと、当然成果がゼロになったり、マイナスになったりする事があるのです。例えば、職人気質の人がいたとしたら、今日は気が乗らないから手を動かさない!コレでは、成果はゼロになります。また、社員の意欲レベルが低いときに顧客を怒らせることがあれば、それはマイナスの口コミとして、たちまち評判を落とすかもしれません。上司は、部下の意欲に常に注意を払わなければならないのです。

3)は、部下はきたいに応えるだけの能力を有しているかです。上記の成果の中で、そもそも能力がなければ成果はだすことが出来ません。上司は、部下に対して目標を達成するために必要な能力を示し、足りない部分は目標を持って身につける方法を提供することも必要なのです。

日本の生産性は、アメリカのそれと比較して70%程度だといわれています。この最も大きな理由は、アレもコレもと仕事をさせているからだと思います。例えばZ氏はA、B、Cの仕事において其々次のような価値を生み出す能力があるとします。

 A:1時間で1000円の価値を生む
 B:1時間で500円の価値を生む
 C:1時間で200円の価値を生む

1日の仕事時間を10時間とすると、Z氏がAだけ行えば、1万円の価値を生み、Bだけ行えば5000円の価値を生み、Cだけ行えば2000円の価値を生みます。もしZ氏に対して、何をすべきで、何をすべきでないかを明確にしないまま仕事をさせたとします。例えば、Aを4時間、Bを3時間、Cを3時間。この場合の価値は、

 4000円+1500円+600円=6100円。

コレだけの価値であれば、Aの仕事を6時間集中させた方が良いのです。日本の企業では、長い間働いているのに効率的に価値を生まないのは、上記のシミュレーションのように陥っているのが最大の原因だと思います。また、上司が部下に対して「何をさせるべきか」が分かっていないのです。



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