色々な違和感・・

2020年12月8日 火曜日

早嶋です。

サンサンは従業員が交換した名刺の情報をベースに、独自のデータベースと照会機能を駆使した反社チェックサービスをはじめています。確かに、最終的な反社確認などは実際できないとしても、第三者機関を使って全うに反社チェックを行った結果、反社とのつながりがあった。となれば少なくとも企業としては、そのエクスキューズを言うことができます。そういう意味で本質的に防ぐことはできませんが、大企業、特に投資家に対して説明責任がある企業からすると嬉しいサービスであることは間違いありません。

話は変わりますが、節税目的のリース会社で、特に航空機リース等を扱う企業はやはり売上が蒸発しています。しかし、FPGなど大手の数字をみると、それでも利益をまだまだ出しています(FPGをみると去年の9月の売上が266億、今年の9月は127億。それでも今年は18億出しています。)。エアアジア、フィリピン航空、ルフトハンザ、タイ航空等を見ていれば飛行機業界そのものの回復がやはり後1年以上はかかるでしょうから、売上は引き続き厳しいでしょう。しかし、それでも利益が出ているというのは正直すごい、いやいやそもそもがボッタクっている印象すら持ってしまうほどです。

しかし冷静に考えると、そもそも節税を目的にする金融スキームを売る企業が堂々と上場出来ることに対しては少し疑問に思ってしまいます。今回のコロナの影響によって、真面目にコツコツ現金を留保している企業は、その留保のお金で会社を切り盛りしていますが、一方で節税してお金に執着している企業は、あっさりと数千万のお金を実質無金利で調達できてしまう世の中。なんとなく、なんだかなーと思ったりもします。もちろん、皆ルールの上で行っていることなので誰も悪くありません。しかし、なんというか歯切れが悪い感じがするのです。

人は実力以上の現金を手にすると、急におかしくなる傾向があるのかも知れません。しっかりと地に足をついて、自分で出したお金をベースに実業を行ってきた社長がコツコツと成果を出した場合は、その本人の人格がかわり挙動が変わることは少ないです。一方で、虚業というか、私も経営していますがコンサルティング会社やファイナンスの仕組みを使って実業の世界から離れたところで一発大当たりをした経営者は突如として人格が変わっていく姿を結構観察できたりします。もちろん少ない私のサンプル数なので全てを包含することはありません。私の感覚知で語っている範囲の感想です。

それでも今回の一連の給付金に関しても、とりあえずお金を1,000万円以上ひっぱってきてBSを厚くしいてる経営者は多いと思います。しかし数年は無利息無金利ですから、何となくそのお金を万が一のためという理由でプールせずに、不動産を買ったり、別の投資に回して増やすという取り組みをしてしまいます。ファイナンスの考えでは現金を寝かせて置くのは極めてナンセンスなので当然といえば当然ですが、なんかここも行動として違うような気がします。

世の中に対して破壊的なイノベーションを起こす。確実に社会に変革を起こす。しかし、一方で信用がまだなく資金力も乏しい。だから資金調達の一つの手段として上場してキャッシュを確保していた。その資金をベースに更に世の中を変えていくことに邁進する。当然、上場する過程で、付き合う人や関係する企業が変わっていき経営者としてはよりまっとうなアドバイスと資金を手にすることができ、新たな信用を得られるのでより高い確率で企業のミッションを達成するために動きやすくなります。すごく上場は良いしくみだと思います。

しかし、一方で昔と比較して短期的にキャッシュを得ることもだいぶ”簡単”になっています。投資家からすると同じ投資額で利回りが高い企業に資金を投入するというのは間違っていないので、簡単にキャッシュフォ増やす企業に投資をするのは正論です。しかし長期的にみるとその活動はどうなのかなーと思うことも在るのでしょうね。

そういう意味で投資の世界にもESGをベースに投資判断をされる投資家が増えてきているのは、なんか明るい希望の光がみえてきて嬉しいことだと思います。



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