高橋です
私がコンサルティングをしている『営業プロセス研修』のエッセンスを、数回に分けてお伝えしています。
今回は「お客様から求められる営業パーソン」というテーマでお届けします。
営業パーソンなら誰しもお客様から求められる存在になりたい!と思います。それが契約や売上など成果に繋がるから、だけではないでしょうが、実際、高業績の営業パーソンはお客様から求められる存在に違いないでしょう。
しかしどのような営業パーソンがお客様から求められているのでしょうか?今回は高橋浩一著「無敗営業」からの引用をもとに解説します。
お客様から「この営業担当は最高だな」と評価される営業パーソンは、まさに求められる営業パーソンと言えるでしょう。そんな営業パーソンはどのようなヒトでしょう?
マクロミルパネル利用のインターネット調査(2017年11月)TORiX調べ※自由回答を集計・編集(n=309)では、「あなたが過去に出会った中で、最高だと感じた営業担当者の特徴を、具体的に教えてください」というアンケート調査を実施しています。どのような結果が出ているのでしょうか。
一番多くの人があげた最高の営業マンの特徴は、「わかってくれる・意図を把握してくれる・的確・明確」という回答でした。
この結果よりお客様が営業パーソンに求めておられるのは、「私のことを分かってほしい」ということだと推察できそうです。つまり「お客様が言わんとする(しかし上手く口に出して伝えることができないモヤモヤとした悩みかもしれない)ことをくみ取ってくれる」営業パーソン、「お客様自身も気付いておられない問題を引き出すことができる」営業パーソン、「放置しておくと良くない問題をハッキリと指摘してくれる」営業パーソン、ということだと私は理解しています。
そのような営業パーソンとの出会いをお客様はお待ちなのです。
多くの営業パーソンが勘違いしていることは、商品知識や情報量で営業の成果が決まると考えていることです。成果を出すため、お客様の信頼を得るため、商品知識を十分勉強して、競合の弱点も研究して、お客様に説明し、こちらの意図するように説得しなければと思っている人がいます。
しかしアンケートの結果を見ると一目瞭然です。知識が豊富だからと言って最高の営業と評価されるわけではないのです。
昔はお客様と営業パーソンの間に情報格差がありました。例えば冷蔵庫を買うにしても、以前ならお客様はどのメーカーの商品が、省エネ性能が良くて、どんな特徴があるのか、いちいちお店に行って売り場の営業担当に尋ねなければなりませんでした。
しかし、今やネット検索すれば得られない情報はありません。しかも全国区で最安値のお店から購入できます。
このようにお客様と営業パーソンの間に情報格差がなく、お客様はあらかじめ全て調べた上でご購入される時代、営業パーソンが知識武装しているのは当たり前で、その上でお客様が求めていらっしゃるのは、さらにパーソナルな事、つまり「私の問題解決」なのです。
もう一つ調査結果を紹介します。マクロミルパネル利用のインターネット調査(2017年11月)TORiX調べ※自由回答を集計・編集(n=309)では、「新規の取引先を検討するならば、その営業担当者に求めることを3つまで選んでください」というアンケート調査を実施しました。
1位は「顧客のことを理解し、貢献しようとする姿勢がある」、2位は「自社サービスの押し付けではなく要件にあった提案をしてくれる」という結果でした。
ここでもやはりお客様のことを分かってくれる営業パーソン、問題を解決してくれる営業パーソンが求められていることが分かります。
お客様のご意向とズレない、「そういう解決策が欲しかったんだよね」とお客様に言っていただけるような的を射る提案ができることが重要です。
決して営業パーソンの独りよがりで、「これを売りたいから」とか、「これはきっとあなたの役に立つから」など勝手に決めつけないことです。役に立つか、買うか買わないかはお客様が決められることです。答えはいつも向こう側、お客様の側にあり営業サイドには決して在りません。
今回のまとめです。求められる営業パーソンとはお客様が抱えていらっしゃる問題・課題を引き出し、お客様と共有し、解決策を提案できるヒトと言えるでしょう。
営業プロセス、営業研修、経営戦略などにご興味ご関心のある経営者・経営幹部・リーダー・士業の方はお気軽に弊社にご相談ください。