新料金プラン

2007年11月30日 金曜日

早嶋です。

NTTドコモは先週の26日より、携帯電話端末価格と通話料金を分離した新料金プラン「バリューコース」の導入を開始しました。これは、今シーズンモデルの905iシリーズ以降の端末を購入する際に、販売報奨金による端末価格の値引きをなくす一方、月額基本料金を従来プランから割り引く料金プランです。

この料金体系が導入された理由は、次のような背景があったそうです(ドコモの方から教えていただきました)。

日本では、高機能の携帯電話が非常に安く販売されています。例えば、本来5万から7万くらいする端末でも、2万から3万円で売られています。更に、型落ちした古い機種はただに近い価格で手に入れることも出来ました。

この価格のカラクリが上記の販売報奨金です。携帯電話会社は、とにかく自社の携帯電話に加入してもらいたいと考えたので、携帯端末1台につき3万から4万円を販売奨励金として、顧客が携帯電話端末を購入するときに補助していたのです。

そのため、私たちが携帯電話を通常の価格よりも3万から4万円、安く買うことが出来るのです。携帯電話会社各社は、携帯電話の契約が取れれば、販売報奨金を出しても携帯電話の使用料によってそれを回収できると考えたわけです。

このカラクリは、一見、お得な感じもしますが、次のように考えると、形態電話の利用料金が下がらない理由と考えることができます。

例えば、新しい携帯を1円で購入できたとします。購入した人がその携帯を2年間使い、利用料金の中から毎月2000円の回収が確実に見込めるとしたら、24ヶ月で4.8万円の回収ができます。逆に、この販売報奨金を回収するために携帯電話会社は、携帯の利用料金を安くすることが困難になるのです。

販売報奨金を支払っているため、それを回収するためには、携帯電話の利用料金をある程度高いままにしないと回収が難しくなるからです。これか携帯各社が皆了解していることなので、本気の価格競争に進まなかったのです。

この販売報奨金を毎月の利用料金から回収するという方法は利用者に不公平をもたらします。毎年頻繁に機種を変更する人は、販売報奨金の恩恵を最大に受け、同じ機種の携帯電話を継続して利用している人は、はじめに買った1回の販売報奨金の恩恵を受けるだけだからです。そして、毎月の利用料金は前者も後者も同じなので、同じ携帯電話を長く使っている人が不利益を被ることになっていたのです。

これにメスを入れたのがソフトバンク。そのために、利用者に携帯電話の代金を分割で支払ってもらう割賦販売が開始されたのです。



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