早嶋です。
今朝は、「博多情緒めぐりキャンペーン」の一環で開催されている、蕎麦・うどんの発祥の地は承天寺で「そば・うどんの振る舞い(福岡市麺類商工共同組合主催)」に参加していきました。関係者の皆さん、お疲れ様でした。
さて、昨日より公開が始まった、ボーン・アルティメイタム、既に見た方いらっしゃいますか?こちらの映画は、記憶を失った暗殺者ジェイソン・ボーンを主人公としたサスペンス・アクション映画三部作の完結編です。
興味を持ったのは、3作それぞれのネーミング。1作目は、『ボーン・アイデンティティー』 (The Bourne Identity)、2作目は、『ボーン・スプレマシー』 (The Bourne Supremacy) 。そして、3作目が、『ボーン・アルティメイタム』 (The Bourne Ultimatum)。主人公のボーンをタイトルに残して、各回、映画のキーメッセージとなる言葉を映画のタイトルに据えています。
例えば、1作目のアイデンティティ。映画は、銃で打たれ怪我を負って漂う男性が、大西洋で漁船に救出されるとこから始まります。彼には記憶が無く、唯一の手がかりがスイスのとある銀行の貸金庫の口座。記憶を失った主人公のボーンは、自分のアイデンティティを探し奔走するのです。
そして、2作目のスプレマシー。単語自体の意味は、優越性とか最高位です。記憶が戻らないボーンは、また事件に巻き込まれます。ベルリンで起きた事件の犯人にしたてられるのです。ボーンは、フラッシュバックする記憶の断片を確かめるため、追われながらも自分が誰なのか、何故狙われているのかを知るために反撃します。BourneをBornとかければ、生まれながらの優越性となり、うまく2作目の内容を表現しています。
3作目のアルティメイタムは最後通告を意味します。こちらは未だ鑑賞していませんが、予告によれば、ボーンは政府の極秘計画のもと究極の暗殺者に育成されたスパイ。しかし、この計画が闇に葬られると同時に、ボーンの存在を邪魔者と感じた政府は、彼を暗殺しようとする。これに対して、ボーンは、自身を陥れたすべての陰謀を暴くため、一人で政府組織に最後通告をたたきつけるのです・・・。ということで、今回のタイトルも素晴らしいと思います。
ボーン・アイデンティティー、ボーン・スプレマシー、ボーン・アルティメイタム。ボーンを映画のタイトルからブランドとして捉えると、これはまさにブランド拡張(エクステンション)です。
ブランド拡張とは、既存のブランド名(ボーン)を残して既存の製品カテゴリーに新しい製品要素(2作目、3作目)を加えるブランド戦略です。3部作の映画や、シリーズ作の映画は、ナンバーリング(釣りバカ日誌1、釣りバカ日誌2など)も広義ではブランド拡張に相当するでしょう。
ブランド拡張の利点は、1作目が当たりであれば、間違いなくその作品も面白い!と言うように、前回の映画のイメージを今回の映画のイメージに受け継がせる事です。当然、マイナスのメリットもあります。もし、3作目が駄作になれば、1作目、2作目のイメージが悪くなることです。ただ、通常の製品と違って、1作目、2作目は既に収益を確保しているはずなので、映画のタイトルに利用するのは、製品等に利用するよりもリスクは低いと考える事が出来ます。
しかし、映画の3部作は多いですね。これは古代ギリシャ演劇に影響を受けているのでしょうか。思いつく限りでも次のようなものがあります。
「ゴッドファーザー」「ゴッドファーザーPARTII」「ゴッドファーザーPARTIII」
スター・ウォーズの旧三部作「新たなる希望」「帝国の逆襲」「ジェダイの帰還」
スター・ウォーズの新三部作「ファントム・メナス」「クローンの攻撃」「シスの復讐」
「バック・トゥ・ザ・フューチャー1、2、3」
「マトリックス」「マトリックス・リローデッド」「マトリックス・レボリューションズ」
「ロード・オブ・ザ・リング 旅の仲間、二つの塔、王の帰還」
「インファナル・アフェア」「インファナル・アフェアII/無間序曲」「インファナル・アフェアIII/終極無間」