高橋です
今月から私がコンサルティングをしている『営業プロセス研修』のエッセンスを、数回に分けてお伝えいたします。
今回は「営業標準プロセスの価値とは?(前編)」をテーマに解説いたします。
さて、突然ですがお料理はなされますか?小学校のキャンプでカレーを作ったことはありますか?
カレーを作る手順を考えてみますと、『材料を買いそろえる⇒材料を切る⇒材料を炒める⇒水を入れて煮込む⇒一旦、火を止めてカレールーを入れる⇒弱火で煮込む⇒おいしいカレーの完成』
これがカレーを作るプロセスです。もしこのプロセスのどこかの順番を入れ替えると、どうなるでしょうか?そう、きっとおいしいカレーはできないでしょう。キャンプでうちのグループだけ残念なカレーを食べることになってしまいます。
料理のレシピも営業も同じです。決められた順番通りに一つずつ確実に手順を踏んでいけば、良い結果が得られる確率が上がります。営業での良い結果とは、もちろん契約や受注や顧客満足など営業目標の達成ですよね。
営業は確率の勝負です。どんなスーパーセールスパーソンでもすべてのお客様から契約をいただくことはありません。(ちなみに私は前職で「売れる営業マンほど断られる回数が多い」と教わってきました。実際その通りだと売れている先輩を見て思いました)大学受験の偏差値と同じで営業マンの分布も正規分布になっています。偏差値70以上の難関校に受かるようなスーパーセールスパーソンもいますが、それはごく少数。偏差値50を頂点に40から60までの間に68%の営業マンがいます。この中で売れる営業マン、売れない営業マンと言っているのです。
そこで標準化された営業プロセスを構築し、すべての営業マンが効果的な順番で確実に手順を踏んでいけば良い結果が得られる確率が上がる。すべての営業マンが今よりも売れるようになる、つまり営業組織全体の平均生産性が上がるということになります。これは一人ひとりの営業マンにとっても嬉しいことですが、何より会社全体でその効果は絶大です。一人のスーパーセールスパーソンが偏差値70を超えるより、すべての営業マンの平均値が上がったほうが会社全体の業績に与えるインパクトは大きくなるでしょう。
これが営業プロセスを標準化する価値の一つ目です。営業組織全体の平均生産性を上げることにより、会社の業績を向上させます。
忠実にプロセスを守り、必要なステップを踏むならば、成功の確率は高まる。
<「経営者の条件」 P. F. ドラッカー>
次回は「営業標準プロセスの価値とは?(中編)」をテーマに解説いたします。
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