原です。
私は、企業や組織の問題解決コンサルティングや人材育成の研修講師に取り組んでいます。
コンサルティングや研修では、問題解決の型や技術を活用しクライアントや受講生と一緒に対話を通じて考えながら進めていきます。使用する体の機能は、思考(頭)と伝える(口)と聞く(耳)の首から上の身体部分です。
問題解決には、戦略的に考える思考力が重要です。
しかし、どんなに品質の高い問題解決策を立案しても、それだけでは問題は解決しません。
当たり前ですが、問題を解決するには「実行力」も必要です。
それから前提として、問題解決に取り組むチームメンバーが、主体的に問題解決策を考え実行し、失敗しても逃げずに工夫を繰り返しながら解決していく「覚悟」も必要です。
つまり、問題解決の実践で使用する体の機能は、「頭と心と身体」ということになります。
現在、私自身や地域住民がリーダーシップを発揮しながら問題解決を実践中です。参考事例として以下に内容を記載いたします。
●問題解決テーマ:自然災害からの里山復興
●主体者:原秀治(私)、地域住民(専業や兼業農家など)
●背景(現状)
10年前に受け継いだ自己所有の農地を、7年前の水害と3年前の山崩れの2度の自然災害により、地域と共に大部分が壊滅状態に陥りました。
その後、行政支援による災害復旧工事が進みました。しかし、無人重機やドローンなどの最新技術の導入も期待外れの結果となり、農地再生などの現実的な復興には当事者のマンパワーがなければ無理な状況が続きました。復興をあきらめる住民もいました。
私は、ゼロベース(もしくはマイナスベース)からの再開発のスタートを覚悟しました。
●問題
・今後、地域の自然生態系が維持できない
・農地が荒れたまま、農家の消滅
・里山の消滅
⇒自然災害により農地や山林などの自然生態系が荒廃しており、里山で暮らす住民の生活が困難となる。
●原因
・人口減少高齢化による復興への人手不足
・地域住民には、再生できるリーダーが不在
・数回による自然災害によりモチベーションの低下
●課題
・復興への覚悟とリーダーシップの広がりが必要
●解決策
・実行度:私と兄が休日を利用して、計画的に中長期的な復興に取り組むことで、周りの農家の模範となる。
・影響度:地域住民との励まし合いにより、個人から家族、家族からチーム、チームから地域コミュニティへと広げていく。
・コスト:機械はフル活用するが、機械の共同利用、中古購入、自力での修理など、できるだけコストを抑える。
●これまでの実行内容(直近3年間)
・中長期的な再生モデルを構想。
・私と兄が復興の模範を行動で示し見本となる:休日やコロナウィルス感染休業を利用し、計画的に農地の8割を再生済み。
・農地売買による復興仲間の確保。
・農地を脅かす悪意の第三者への対応。
・各農家の親が子に(または知人)へ農業承継することで、農業の継続と復興の和が広がりました。
●今後の取り組み
短期:再生済み農地に種蒔き。残り2割を農地転用などにより再開発。
長期:山林の再生(間伐、植樹)。里山ファンとの地域ビジネス創出。
●以下、私が問題解決の実践に取り組む中で再認識した3つのこと。
①問題から目を逸らさずに問題解決に取り組む「覚悟」
②戦略的な問題解決の考え方
③考えを実現させる実行力(行動と工夫の繰り返し)
※私は、以上の3つを重点にした問題解決型コンサルティングや研修講師に取り組んでいます。