ジョブ理論の実際の事例を解説しています。今回は電力会社の事例です。従来の電力会社の取組は、電力を発電して、電気を送り配電して、そして小売するというものでした。しかし、昨今の電力の自由化によって、電力会社も競争の波にさらされています。
近年、電力会社は電気を売るという事業を更に追求して、本来企業が掲げていた企業理念にのっとって、顧客により沿う形の取組をはじめています。今回は、そのような事例を今後行うであろう東京電力の話を絡めて説明しています。
ポイントは、電力メーターの情報をジョブ理論の発想の前は「請求するためのデータ」と捉えていたのが、ジョブ理論の発想の後、「顧客の生活を豊かにするためのデータ」と捉え直したことです。
こうすることで、スマートメーターを活用して電力のデータに加えて、水やガスなどこれまで電力会社が関係なかったデータを一緒に整理することで、より顧客に寄り添ったジョブの解決ができるようになるのです。