階級に影響を及ぼす資本

2020年3月1日 日曜日

早嶋です。

BBCが実施する階級調査の結果、これまでメジャーとされた上流、中流、労働者階級の3つの階級が更に細分化されたといいます。その違いは資産と所得による経済資本と嗜好や興味、文化活動といった文化資本、そして社会的なネットワークに基づく社会関係資本によって7つの階級に分かれるのです。

現代社会は過去から比較すると物質的には非常に豊かにもかかわらず貧困などの問題が深刻化しています。一方で超金持ちは更に付き抜ける資本を蓄えつつあります。2013年と少し古いですがイギリスのBBCが階級調査を実施しています。

その結果、格差を形成する要因とひて3つの資本がカランでいます。冒頭に示した経済資本、文化資本ん、そして社会関係資本です。経済資本の格差は想像の通りですが、文化資本という考え方は興味深いとおもいあす。

クラシック音楽や美術鑑賞といった文化的素養によって階級に差が出ているという指摘です。実際、この素質は物事の抽象的な価値を評価するなど、より知的に様々な文脈の中で価値を認める力に関係します。当然、このような文化に精通していることで学校の学習の理解が早まり、仕事上の抽象的な思考能力も高まるのです。結果的にキャリアで成功を収める可能性が高くなります。

社会関係資本も想像がつくと思います。人のつながりの中で富を構築しその結果階層に影響することは経験的にも理解できることだと思います。そして一見開かれたネットワークに見えても、実際は限られた非常に狭い排他的な特徴があるのが社会関係です。当然に裕福な家庭に育った層のネットワークやある種の知的レベルが高いネットワークにいる人は、更にその社会関係も豊かになる傾向が強いのです。

その結果、経済的な資本に加えて文化的資本、そして社会関係資本の3つによって階層に大きく影響がでるのです。

東洋経済新報社「7つの階級」マイク・サヴィジ著より編集抜粋参照



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