ボードメンバのチームビルディング

2020年2月4日 火曜日

早嶋です。

グループ会社の戦略相談を受けることが増えています、教科書通り環境分析を行いながら戦略の議論を進めるわけですが、難しいのは戦略そのものの立案よりも立案した戦略を決定して実行するフェーズです。

というのもグループ会社のボードメンバがそもそも機能していない場合があまりにも多いのです。どういうことかと言えば、それぞのメンバの構成は形通りですが、一つのチームとして同じミッションを達成しようという状況にないのです。

例えば、会長が本社の役員。社長はグループ会社の元々の叩き上げ。常務は本社の執行役員。平取は本社の社員でグループ会社の役員、もうひとりの平取は・・・と。ボードメンバの構成がグループの上下が絡んでいます。

本来はあってはならないのですが、会長が意思決定をするのか、社長が意思決定をするのか、取締役の決議事項で成立するのか、などのルールがあって無いのです。そのため機能していないという状況です。

相談が会長からある場合もあるし、社長からある場合もあるし、平取からある場合もあります。しかし、このよう構図では正論はほぼなく、皆俺が俺がになります。ただし、当然、ある程度規模が大きい会社ですので、それぞれのメンバは非常に優秀ですし会社のことを考えています。しかし、ボードメンバが形成してから腹割ってはなしている形跡がなく気がついたら時間がたってしまっているのです。

これまで私がこのような状況で担当した場合、うまくいったケースは、ある程度の戦略的な課題をボードメンバが集まる場に直接参加させて提示したときです。そして、その場で私が会議体をファシリテーションをして互いの本音や考えていることを引き出せたときです。

逆に、このような場に参加出来なくて役員か社長の立場で整理を進めて頂いても、皆が集まって話さないので結果的にこれまでとあまり大きな変化がなかった。というのがあります。

役員と言っても基本は人間です。議論をする前の関係性の構築とチームとして同じ方向を向いているという信頼。そして互いを理解して思いやるというのがあって、はじめて厳しい議論ができるのだと思います。



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