原です。
グループインタビューからのテキストマイニングによる定性分析と同時に、アンケートでの定量化と定量分析も必要です。
定量化と定量分析の必要性は、定性分析の言語だけでは具体的に測定できないからです。
例えば、商品について「満足している」という言語だけでは、どれくらい満足しているのかが明確に分かりません。しかし、0点(かなり低い)から10点(かなり高い)の中で、9点または10点の数字を選択して頂いたのなら、かなり満足していることが明確に分かります。つまり、定量化は具体的に測定が可能になります。
次に、アンケート調査の作成についてです。アンケート調査は様々ですが、WHY(なぜ、何の目的で)、WHAT(何を)、HOW(どのようにして調べるのか)、WHO(誰が、誰に)の5W1Hで企画します。そして、誘導質問にならいように回答者が答えやすい順序に分かりやすい文章でアンケート票を作成します。
グループインタビューでは言語を広く深くヒアリングしていくので、アンケーでは、できるだけ数字(数量)を記入または選択して頂きます。そして、なぜその点を選択したのか、なぜその数字を記入したのかについて文章で記述して頂きます。
次に、アンケート記入と集計後の定量分析に必要な統計解析についてです。
統計解析の中で最もポピュラーな代表値である「平均」があります。
平均には、①算術平均、②幾何平均、③調和平均、④トリム平均の4種類があります。その中でも、①算術平均を多く活用します。例えば、購入可能な価格帯に関する質問の回答が500円から1,000円未満だとすれば、750円と見なして計算します。
また、代表値に加えて調査データの「ばらつき」の状態を確認することで、どんな性質のデータかが分かります。個々のデータが、平均からどれくらいばらついているかを表す指標として、データの平均と個々のデータの差のことを「偏差」といいます。
さらに、2つの変数の間で、一方が増加するにつれて、他方が増加または減少する関係を表した「相関係数」があります。
これは、質問項目への賛否を「非常に満足、かなり満足、やや満足、どちらともいえない、やや不満、かなり不満、非常に不満」などの回答カテゴリーで質問することがあります。このような時に、いろいろな質問項目間の関係を調べる方法の1つです。質問項目に相関があるとは、一方の意見に賛成していれば、他方の意見にも賛成しているといった傾向があることを示します。