高橋です
毎月この1か月間にお会いした人、会社の中から、私が選ぶ The most impressive Meeting(最も印象に残る出会い)を皆様にご紹介してまいります。
今月のテーマは「ビジネスパーソンの背負う覚悟」です。
今回は、JRのグループ会社S社長の講演からその一部をご紹介いたします。
弊社が提供する異業種交流型研修「武者修行研修リーダー版」で、30歳代の次世代リーダーを対象に講演していただきました。大企業の社長の講演ということで、皆さん始まる前は緊張していましたが、S社長の気さくな語り口とアイスブレイクの小噺(笑)、そして若手の目線まで降りてご自身の体験談や悩み解決の具体的アドバイスを話していただき、とても学びの多い機会となりました。
講演はいくつかテーマがあったのですが、今回は「背負う」というキーワードにフォーカスします。
S社長は若手リーダーに向かって、「仕事で何を背負うか?早く見つけるべきだ」と語り掛けました。「これは自分がやってみる」という分野を見つけて、一生懸命努力する姿勢がビジネスパーソンにとって大切だと。講演の内容を次のように整理しました。
➀あるべき姿、新しい価値の創造に向けて
組織のなかで誰も手を付けないけど明らかに非効率なことはよくあることです。また古い体質のままで時代の変化に対応できていないが、変化に伴う軋轢や必要なエネルギーを考えると誰も手を出さないということもあります。そんな時こそ、「会社のために、仲間のために、お客様のために、私がやります」と手を挙げる、そういう姿勢で臨んでほしいということです。
➁自分の能力を高めつつ常に関わりをもつ
能力を高めるために経験がとても大切だということです。経験は唯一無二の武器になり、どんな議論でもやったことのない人に比べ経験したことは勝てる。またインフルエンザと同じで、一度経験すると免疫ができるので、次は怖くないしどう対処すれば良いか分かる。
そして「成功事例は再現性がない。失敗事例は再現性があるので、学ぶべき」ということです。
➂タイミングを逃さず全勢力を集中させる
大きな組織であるほど、急な方向転換や組織変革はし難いものです。だから焦らず、じっくり時を待つ姿勢も大切です。そしてやり続けていると、必ずタイミングは来る、その時を逃さず集中して勝負に出るということです。その勝負に臨むに至り、覚悟が必要になります。
S社長は具体例として、国鉄時代から続く組織のある体制を変換するのに、30年かけて取り組みようやく完成したご自身の経験を話してくださいました。それは今回の受講生である30歳代に始めた取り組みなので、聞いていた若手リーダーは自分達もやればできるんだと勇気づけられたことでしょう。
S社長のお話しをお聞きし、仕事における「背負う」という覚悟を改めて考えました。立場や地位や役職や、そんなものは関係なく自分がすべき目の前のことを、真面目に一生懸命取り組み責任を果たす。せっかく縁あってこの会社に勤めこの仕事をしているのなら全うしたい、結果はコントロールできないがやり切ったという充実感はやった者にしか分かりません。そんなビジネスパーソン人生を私も歩みたいと強く思った講演でした。
さて、皆さんは今、仕事でどんなモノを背負っていらっしゃるでしょうか?
「昨日とは違う今日を創り、今日とは違う明日を目指す」
S社長が大切にしておられる言葉です。
異業種交流研修、人材育成、チームビルディング、セールスプロセス構築、営業研修などにご興味ご関心のある経営者・経営幹部・リーダー・士業の方はお気軽に弊社にご相談ください。