早嶋です。
インバウンドが増加しています。彼ら彼女らからすると日本は安い。とのこと。これは実際に海外にいったら実感できます。日本が安いという感覚より、日本の価格が上がっていない。というのが正解のようにも感じます。
サービスの概念に対してですが、日本は無償で提供するもの=サービスとい概念が強いと思います。コンビニであれ、公共施設であれ、どこに行ってもきれいで当たり前のサービスを提供されます。海外では同等のサービスを利用するためには、いくらかのコストを支払うことが必要です。
安全に対しての概念です。治安が悪くなった感覚はありますが、それでも夜中に一人で歩いていて襲われる。という恐怖心は無いと思います。海外ではエリアや通り1本違うだけでその感覚があります。安全はコストがかかるのが前提です。
正しさに対して。日本人は基本的には正しいです。財布を何度か無くしたことがありますが、中身を取られた、出てこなかった。ということのほうが少なくて、きっちりと落とし物センターに届けられ、管理されています。このような経験を外の国の人に話をすると、一定の驚きがあると思います。
流通コスト。日本は島国ではありますが、国土は38万km2といがいと大きい。しかし、その隅々までに流通網などのインフラが整っています。結果的にA地点からB地点までに何かを届けるためのコストが他国と比較してコストがかかりにくい状況になっています。他の国は都市部に対しては、日本と同等は珍しくありませんが、日本はどこに行っても同じような流通を体感することができます。
同様の議論が日経新聞で特集されています。100円ショップ、ディズニーランド、ハンバーガー、ホテル、アマゾンプライムの価格を比較しています。が、表面的な金額のみの議論で日本が安くなっていると論じています。確かに指摘は正しいと思います。が、一方で上記に係るコストなどを含めたコスト構造についての議論がなく、給与が賃金が上がらない。という理由に紐付けようとしています。
ただ2000年の新卒の給与レベルが2020年もあまり変わっていないという事実はあります。ぜひ、他の要素についても議論を深めてほしいです。それは日本の強みの部分でもあるからです。そして、その部分を体験するためには、当然外から来る人に対して、一定のコストを払ってもらって体験するか、或いはそこも含めて日本だぜとするか。敢えて日本の強みを理解したインバウンドの取組をしていただければと思います。