原です。
「誰に」インタビューするかを決めた後は、「何を」聞くかを考えておくことが重要です。
案外、企画書の重要な内容を聞けば、インタビューはどうにかなると思われることが多いです。
しかし、慣れない頃は、モニターだけでなくインタビュアー本人が緊張することもあります。それに、人間相手のインタビューでは、質問とは関係ないことを話す人、長く話す人、発言数が少ない人など多様です。また、限られた時間の中でどれだけ多くの言語を引き出し、発言内容の理由など具体的な言語まで掘り下げられるかが重要です。インタビューでの対話の内容がバラバラや薄いと本質的な課題が見えてきません。
以上のことを考えると、インタビューの台本となるインタビューフローを事前に作っておいたほうが便利ですし安心できます。
インタビューフロー作成のポイントは、「どういう順番で、どういう質問内容を聞くと相手は話やすいだろうか。どれくらいの時間配分で聞くとスムーズに時間内に終えることできるだろうか。」をイメージしながらインタビューフローを作成します。
では、どういう順番でインタビューしていけば良いのか。以下に留意すべき3つのポイントを挙げておきます。
①話しやすいことから聞いていく
モニターが話しやすいという理由では、「最近の身近な体験から聞いていく」というのがコツです。過去のことや聞いた話よりも、自分が体験した事例ならモニターは記憶もあり感情を込めて具体的に話すことができます。
②重要度の高いことから優先して聞いていく
モニターもインタビュー時間が長くなればなるほど疲れてくるので対話の質が下がります。重要度の高い質問は、疲れていない前半に行うのが良いでしょう。
また、時間を守ることは重要です。後半に時間が足りなくなり重要な質問だからと閉会時間を超えて質問するのはルール違反です。
③第一印象を聞きたいときは先に質問する
例えば、商品パッケージデザインへのインタビューでは、見た目の第一印象は、インタビューが進んで商品に対する意見など情報量が多くなり先入観が強くなると、第一印象とはかけ離れた意見が出てきます。見た目の第一印象などは、掘り下げる前に先に質問すると良いです。
グループインタビューでは発言数だけでなく発言内容が重要です。
勘違いされやすいことでは、発言数が多く盛り上がることが良いグループインタビューだと思われがちなことです。発言数が多くても重要なことを聞き逃してはグループインタビューの目的から外れます。
つまり、モニター全員から発言数を多く引き出し、発言の内容は考えや理由まで具体的に掘り下げられるかです。
そのためには、冒頭のアイスブレイク後の本題からは、「①モニターが話やすい内容から聞く、②重要度の高い内容から聞く、③第一印象は先に聞く、④時間配分を考えながら進める、⑤閉会時間は守る」を考えたインタビューフローを事前に作成しておくことが必要です。