心の豊かさがある働き方

2019年2月6日 水曜日

原です。

何かの役に立ちたいという思いを目的に、自分が叶えたい人生の「未来の姿」を描き、その未来に向けて一歩ずつ進んでいくことが「心の豊かさがある働き方」であると考えます。
そして、未来の姿を叶えるためには、叶えたい姿を描く思いと創造力、失敗を恐れない課題解決への勇気と行動力、仲間づくりへの共感力が必要です。

内閣府の国民世論調査では、心の豊かさを求めている人は約65%、物の豊かさを求めている人は約35%というデータがあります。当然、生活していくため、経営を継続していくためにはお金が必要なので物やサービスをお客様に提供するなど稼ぐことが必要です。ただし、稼ぎ方に心の豊かさがあるかどうかが重要です。
私の実家は、林業を営んでいました。しかし、低価格の外材が輸入されるなどの時代背景から林業では生活できなくなりました。そこで、両親は新たにお米の加工業であるライスセンターを創業しました。ライスセンターは、お米の稲刈り後の籾を乾燥脱穀し、玄米にすることが主な業務内容です。
物の豊かさの視点で考えれば、作業工程にミスなく玄米をお客様に届けることで目的は達成できます。この仕事のやり方では、同業他社との違いは特にありません。違いを出すとしたら価格ぐらいになるでしょう。
しかし、心の豊かさの視点では、満足度はどうでしょうか。
実家ライスセンターは、2018年末で創業から約30年が経ちます。30年継続できた理由には、お客様の心の豊かさを大切にしてきたことがあります。それは、「お客様が自分で育てたお米を自分で食べたい」という要望に応えてきたからです。通常のライスセンターでは、1乾燥機の稼働率を上げるために、数件の農家のお米を混ぜ合わせます。しかし、実家ライスセンターは、1乾燥機に1農家のお米で対応してきました。これは、乾燥機の稼働率を考えると非効率なのですが、お客様の心の豊かさに応えるために、両親は「1乾燥機に1農家のお米」を創業当時から継続してきました。両親としては、お客様の心の豊かさに貢献することで、自分の働き方を満足していたように思えます。そして、非効率なことをできるだけ改善するために工夫も繰り返しながら、生産性向上を実現することができました。

私は、高校時代から現在まで、繁忙期の休日には実家のライスセンターを手伝っています。理由としては、「自分が育てたお米を自分で食べたい」というお客様の心の豊かさを体験できることが、私の働き方の原点だからです。
昨今では、残業削減による生産性向上が働き方改革のように捉えられていますが、何かの役に立つために、自分が「この仕事をしたい。この業務をしたい。」と心から思えることで、仕事の集中力や満足度や創造性が高まり、結果として付加価値などが高まることが生産性向上につながるのではないでしょうか。これが、心の豊かさがある働き方になるのではないでしょうか。

2月24日(日)13:30〜15:00開催の「わくわく塾」では、「心の豊かさがある働き方」をテーマに、ワークショップ・セミナーを開催いたします。ご参加のご連絡お待ちしています。



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