早嶋です。
アイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイス。日本におけるアイスクリーム類は、「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令」によって分類されています。
アイスクリーム・・・乳固形分15%以上(うち乳脂肪分8%以上)
アイスミルク・・・乳固形分10%以上(うち乳脂肪分3%以上)
ラクトアイス・・・乳固形分3%以上
氷菓・・・上記に含まれない冷凍菓子(カキ氷、シャーベットなど)
といった具合です。業界では更に、乳脂肪分12%以上のものをプレミアム・アイスクリーム、15%以上のものをスーパープレミアム・アイスクリームと呼ばれます。
アイスクリームの話をした理由は、最近、ハーゲンダッツのクレームブリュレを良く食べるようになったからです。季節に関係なく、消費しています。
コンビニやスーパーに行けば廉価な氷菓からスーパープレミアムまで簡単に購入できる環境にあります。しかし、売上のピークは94年を境に減少しています。アイスクリーム業界の関係者の話によれば、少子高齢化の影響はアイスクリーム市場にも反映しているそうです。そして、最近の若年層のお金の使い方が変化しており、今の子供たちは、自分のお金でアイスクリームを購入することが少なくなっていると言います。
そこで、業界で注目を集めているターゲット層が、デザート市場を牽引する20~30代の女性たち。多くのアイスクリーム・メーカーが注目しているようです。
去年の5月、東京原宿のラフォーレミュージアム原宿で一風変わったクラシック・コンサートが開催されました。演奏は、バイオリニストの千住真理子さんで、40組80名が公募で招待されています。特徴的なのは、観客は皆、ベットかソファーでくつろぎながら、音楽を聴くところ。ハーゲンダッツ・ジャパンが主催となり、新製品の「ティラミス」と「クレームブリュレ」の発売記念のイベントでした。
ハーゲンダッツは84年に日本初上陸し、90年のアイスクリームの輸入規制緩和を受けてコンビニやスーパーでの販路を拡大し、売上規模100億を突破、03年度は売上高400億円を突破しています。この成長の理由も、大人のアイスクリーム市場の形成にあったようです。
ハーゲンダッツ顧客層は20代の女性を中心とした大人。自然の原料だけを使った本物志向が評価されていると思います。舌触りがクリーミーな理由も、アイスクリームに含まれる空気の量が極端に少ないからです。私も良く購入するハーゲンダッツの主力商品である120mlのミニカップも手にすると、重たいな、と感じた事があると思います。これも、空気の含有量が少ないからなのです。
ハーゲンダッツの本物志向は商品以外にも、プロモーションでも生きています。テレビCMで流れる男女の官能的なシーンは、米国のCM制作会社が作ったものだと思われがちですが、日本オリジナルです。大人市場を確立するための戦略的な意図があるのでしょう。
ハーゲンダッツは、日本の食習慣を良く研究していると思います。米国では、一度に大量に購入し家族とシェアして食べるのに対して、日本では小鉢、で少量が中心です。そのため、120mlのミニカップを中心にコンビニでの販売に注力して売上を増加する戦略をとってきたのでしょう。ハーゲンダッツの商品を見ていると、グリーンティやアズミミルクなど日本発の商品からも分かるように日本人が好むフレーバーの開発に注力していることが伺えます。
アイスクリーム、特に、ハーゲンダッツについて書きましたが、皆さんは日頃、アイスクリームをどの程度食していますか?因みに、AKAGIのガリガリ君は小さい頃から、今でもお世話になっています。
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