安藤です。
やる気には、「外発的動機付け」と「内発的動機付け」があるのは周知のことと存じます。
外的報酬(給料や昇給、昇進・昇格など)は、それを得るための行動を強く引き出す。これを『外的動機付け』といいます。または罰を回避するためといった理由ではなく、自ら主体的にやりたくて何かをしようとする意欲のことを『内発的動機付け』といいます。組織で働くいわば社員として活動することで生活費を得ていることは、報酬=『外発的動機付け』が基本です。しかし、1970年代ころ、作業後に報酬があることが必ずしも意欲を高めることにつながらず、むしろ自発的なやる気を低めてしまう可能性があるという知見がでてくるようになりました。
その現象を『アンダーマイニング効果』といい、報酬が自発的に何かをしようという意欲を低める現象のことです。
例えば、ある人が楽しんでいた行動に対し、「うまくできたらお金をあげます」と言って、外発的動機づけを与えると、その行動自体からお金をもらうという金銭報酬にすり替わってしまいます。そうなると、金銭報酬のためには頑張れるものの、その報酬がなくなると、当初感じられた行動自体の楽しさが失われてしまいます。
また、2種類の物体(時計等)どちらかを使ってゲームまたは物事をトライしようとした場合、その際に、自己選択条件(自分で選ぶ)と、強制選択条件(選ぶことができない・強制的に指示をする)の間で比較します。
自己選択条件の場合は、自分で選んで行動したという“自己決定感”とう感覚があると、失敗してもやる気を失わず
次の糧にしようとする心の働きが生まれるパフォーマンスがアップするともいわれています。
要は、創造的な業務に社員が『内発的動機付け』に基づいて取り組んでいる時に、成果主義を持ち込んで『外発的動機付け』に置き換えてしまわないように注意が必要といえます。
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