Eating the Big Fish

2007年4月6日 金曜日

早嶋です。

本日は、某企業の研修でマーケティングのセミナーを6時間、行ってきました。参加された方々、お疲れ様でした。

さて、セミナーの中でも少し紹介した書籍の紹介です。Eating the Big Fish: How Challenger Brands Can Compete Against Brand Leaders (Adweek Book)

こちらは、消費財のブランド戦略において、チャレンジャーの戦略、つまり、2位以下の企業が成熟産業において成功する方法を紹介した書籍です。こちらの書籍において、以下の内容を前提として議論が進みます。

●マーケットリーダー(売上シェア1位)でなくとも成功可能
●しかし、フォローワー企業は、今後ますます淘汰が進む
●つまり、2位以下の企業は、単に生き残るためにも、チャレンジャーになる意外の方法は無い。(ただし、純粋なニッチャー戦略は議論の範囲外です。)

チャレンジャーが、マーケットリーダーに対して戦いを挑むときに、ベンチマークをすることがいかに不毛なことであるかをまず、説明してます。著書では、リーダーとチャレンジャーは全く別の生き物であるが如く、解説しています。その理由は以下の3つです。

1)認知度による優位性
一般的に、企業の認知度が増すにつれ、リーディングブランドは、線形ではなく指数関数的に上昇します。これは、2位以下の企業が自社の認知度を上げるための活動を試みても、結果的にユーザーの頭の中ではブランドンの相対的な順位はそれほど上がらず、見返りが薄いことを力説しています。

2)購買行動による優位性
ユーザが購買行動を起こす際も、リーディングブランドは得意な現象が確認されています。2位以下の企業の広告量の投下と、それに反応して顧客が店舗に足を運ぶ関係は、ほぼ線形的な相関性があります。ただし、リーダー企業のときは、比較的小さな広告量の投下によって他の企業よりもはるかに大きな効果を上げる傾向が確認できる。

3)購買頻度による優位性
これは、いわゆるダブル・ジャパディ(Double Jeopardy)現象です。つまり、リーディングブランドを購入する人は、そのブランドの購入頻度も多くなるという現象です。

上記の3つによって、リーダーは、2位以下の企業に対して圧倒的な優位性を享受する傾向があるのです。そのため、レーダー企業のROI(対投資効果)は、2位以下の企業よりもはるかに効率が高いと説いています。

このため、2位以下の企業は、リーダーの様子を見ながら小さな改善を積み上げる守りのフォローワー戦略をとっては、今後の成長どころか生き残りをかけることすら難しいとしています。つまり、チャレンジャーとしての戦い方をとるべきなのです。

上記が、本著の序論の部分です。以下、本論では次のポイントを説明してチャレンジャーの信条として、チャレンジャーが取るべき戦略を解説しています。興味がある方は、一読してみてはいかがでしょうか?

【チャレンジャーの8つの信条】
①Break with Your Immediate Past.
 自らの過去と訣別しよう。
②Build a Lighthouse Identity.
 灯台のようなアイデンティティをうちたてよう。
③Assume Thought Leadership of the Category.
 コンセプトリーダーになりきろう
④Create Symbols of Reevaluation.
 固定観念を覆すためのシンボルをつくろう。
⑤Sacrifice.
 要素を絞って、思い切って1点に集中しよう。
⑥Overcommit.
 やりすぎくらいの度合で、必要以上にドライブをかけよう。
⑦Use Advertising and Publicity as High-Leverage Asset.
 広告とパブリシティを最大限に活用しよう。
⑧Become Ideas-Centered, Rather than Consumer-Centered.
 ユーザーの声より、自分たちのよりどころを原動力にしよう。

—ブログマーケティング、実験中!—

詳細は、ブログマーケティング『第1弾第2弾第3弾第4弾第5弾第6弾第7弾』をご覧ください。

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