野菜の緊急需給調整手法

2007年3月22日 木曜日

早嶋です。

野菜の緊急需給調整手法に関する検討委員会、なるものが本日、農林水産省に報告書を提出しています。

野菜の緊急需要調整手法とは、そもそも勿体無い話しで、野菜の豊作で価格が平年に比べて30%以上下落した場合に、出荷せずに野菜を廃棄処分する制度です。しかも、廃棄した農家には国から補助金が出るのです。

今回の検討委員会では、上記の措置が、倫理的によくないと言うことで、有識者が集まって、もう少し考えよう、という内容です。

上記の手法の背景には、野菜を作っている国内農家の殆どが、農業のみで生計を立てているため、上記のように豊作が続くと、野菜の価格が下がり、損失が出て、次年度以降の栽培が難しくなる事から国が守るというのがあります。

この話が、戦後間もない復興の時期の話であれば納得しますが、野菜であれ、何であれ世界中から安全で安価なものが自由に出入りする現在では、少しばかり唖然とします。確かに、国内の生産を保護する必要はあると思います。但し、もっと効率的に野菜を作ることができるのです。

最近、ようやく株式会社の農業参入の話しが出ていますが、農業の株式会社参入が認められなかった大本の取り決めも、1952年の戦後間もない農地法によるものです。制度が変わり、農業者意外の農業参入も認めれれるようになったものの、新制度では、まだ、農地の賃借対象は比較的条件の悪い耕作放棄地に限定されています。

株式会社が直接農地を所有することは引き続き認められず、自治体との協定締結に際しても、撤退の際は農地の原状回復を求められるなど、株式会社側にとってはなお、使い勝手が悪い条件です。

規制や保護が与える影響は、最終的には国民にしわ寄せが来ると言った事例は、ほかにも様々ありますね。皆さんは、どのような感想を持ちますか?

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