安藤です。
今回のテーマは、「超少子化 根底に性別分業」についてです。
2016年5月30日(月曜日)日本経済新聞に日韓意識調査の記事が掲載されていました。
→ http://www.nikkei.com/article/DGKKZO02861440X20C16A5M10600/
少子化対策が進んでいない国として、日本や韓国、スペイン、ドイツなどがあります。
少子化の最大の要因については、日韓両国の4人に1人が「雇用不安、経済不安」を挙げています。
日韓両国で非正規化が進み、日本では37%、韓国で32%に達し、若年層の失業率は両国で全体平均を上回るなど、20~30代を取り巻く経済状況の厳しさが背景がある。と示されています。
日本の性別役割分業意識の動向は、専業主婦に「なりたい」独身女性3人に1人。「結婚したら専業主婦になりたい」独身女性の3人に1人が。そんな希望を抱いています。(出所:厚生労働省2013.9.30
朝日新聞)。
根強い性別分業意識は、儒教文化・歴史の影響については明らかです。子育ての分担は、日本では圧倒的に「おもに母親」86%、スウェーデン、アメリカ、フランスでは「おもに母親」の割合が減り、「両方でする」場合が多くなっています。また、父親の役割はというと、日本では「生活費を負担する」が圧倒的に高くなっています。父親の1週間の労働時間(2005年ちょっと古いですが)のデータでは、日本、韓国では週に49時間以上働く父親が50%以上、フランス、スウェーデンでは10%にも満たしていません。
専業主婦志向が増加しているのは、①非正規雇用の厳しい労働環境が広がっているために、その労働環境から抜け出し専業主婦にいられる相手と結婚したい ②子どもは欲しいが、共働きを続けるのはきつい。専業主婦でいられる相手をみつけて結婚したい。などが考えれます。
しかし、男性は、「結婚したら専業主婦になって欲しいと思っている独身男性は、5人に1人」
(朝日新聞2013.9.30)。
また、男性の非正規労働者の割合は1984年の7.7%から2014年には21.8%。最近20年間における非正規労働者の平均増減率は、男性3.7%で女性の2.3%より高い。労働力の非正規化は、女性よりも男性を中心に進んでいます。(総務省統計局「労働力調査」)。
そして、全国世帯年収平均は、549.6万円(所得金額別にみた世帯数の累計度数分布調べ)。549万円以下の割合は約61%。世態一人あたりの平均年収は約207万円です。(平均年収HP)
このような状況の中、依存した意識(性別分業意識)では自立した生活はできない時代になってきています。20代の頃から自立・自律に向けた「キャリア形成」を意識し実践していくこと。そして、“教育”ももちろんのこと男女が協働したライフスタイルが必要です。
*参考資料:独立行政法人 国立女性教育会館、内閣府共生社会政策
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