早嶋です。
アービトラージという言葉を聞いたことはありますか?この単語は、比較的に新しい言葉で、19世紀に当時としてはものめずらしい投機的な取引を指すものとして作られた造語のようです。
もともとの意味は、ある株式市場で株式を購入し、別の市場で売却したときにその価格差を元に利益を得ることを指していました。日本語で言う、鞘取りとか、裁定に当たります。
このアービトラージは、最近では何かものを購入する際に、ある売り手と別の売り手を競わせることによって、継続的に商品の価格を下げつつ、従来の品質を保つ、あるいは品質を上げていくこととして使われています。
この際のポイントとして、交渉を行ったりある種のコントロールを行ったりするのではなく、単純に選択を行っていくことによって行える行為という事がいえます。例えば、電化製品を買いに行く際に価格.comのようなサイトを事前に見ていたとしたら、そこには、価格情報の一覧があり、消費者は選択をするだけで購入をすることができるようになります。これまで、商品を提供していた企業は、企業が独自に持っていた情報を買い手が既に持っているため、価格に対してプレミアムをつけることが難しくなるのです。
つまり、アービトラージに対して、これまで最善の判断が出来なかったのは、単に買い手の情報不足に起因します。しかし、最近は、4つの経済空間を上手く利用することによって情報の格差が少なくなっています。
実際、欲しい情報は、Googleで検索することによって、その道のプロでもアマチュアでもある一定レベルの情報を収集することが可能になってきています。
このアービトラージという新しくて古いコンセプト、興味がある方は、大前さんの大前研一「新・資本論」―見えない経済大陸へ挑むを一読すると、その世界が十分理解ができるかと思います。
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