イグ・ノーベル賞

2007年1月10日 水曜日

早嶋です。

今月のハーバード・ビジネス・レビュー(HBR)に面白い記事が載っていたので紹介します。

ノーベル賞は、皆さん知っていると思いますが、イグ・ノーベル賞をご存知でしょうか?イグ・ノーベル賞 (Ig Nobel Prize) とは、「人々を笑わせ、そして考えさせてくれる研究」に対して与えられる賞です。ノーベル賞のパロディ的な賞で、91年に創設されました。 イグノーベルの名は、「ノーベル賞」に反語的な意味合いの接頭辞を加えたもじりで、また「卑劣な、あさましい」を意味する”ignoble”とかけているそうです。(参照: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)

そんなイグ・ノーベル賞に関して、面白い教訓が導き出されています。「誰もがありがたがる、ベスト・プラクティスは時として平凡な習慣でしかない」、ということです。

事例としての研究は、「ビール、サーワー、クリーム、ニンニクがヒルの食欲に及ぼす影響」です。

英国のブリティッシュ・メディカル・ジャーナルに寄稿された中で、次のようなくだりがあります。「ヒルは近年、マイクロ手術で用いられるようになって、失われた人気を取り戻しつつある。ところが、ヒルは時として人間に協力しない。19世紀の医者たちは、何とか言うことを聞かせようとして、患者の血を吸わせる前に強いビールに浸した。」

同様に、当時、最も優れていたとされるドイツの医者たちは、ヒルが血を良く吸うように、ビールの代わりにニンニクとサワー・クリームを推奨したそうです。

今回、イグ・ノーベル賞に輝いた、本研究者たちであるノルウェーのベルゲン大学のアンダース・バーハイム氏とホグネ・サンドビクは、「本当にヒルの食欲を刺激する効果があるのか、誰も調べた事が無い」ということに気がつきました。

そこで、簡単な実験を実施したところ、古くから言い伝えられたアドバイスが全く約に立たないことが証明されたのです。サワー・クリームは、ヒルの吸血意欲を喚起せず、ニンニクを与えたらヒルは死んでしまいました。それから、ビールに浸かったヒルは酔っ払いました。

HBRでは、次のようにまとめています。「新しい習慣や技術を導入する前は、これまで言い習わされてきたことに十分注意されたい。」ベスト・プラクティスに対しては、信頼することはいいが、検証を怠るなという教訓です。

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