早嶋です。
サッチャー元首相は小さな政府に対する研究を10年間行い、その後首相になっても怠らず、イギリス病の根治を実施しました。その根本には、強烈なビジョンと信念があったのだとおもいます。一方、日本はサッチャー革命の入り口にも到達していない、多くの政治家がもっと真剣に勉強しながら行動を起こす時期でもあります。
彼女の取り組みはにわか的なものではありません。企業から若手の精鋭とロンドン大学の先生を週一度集めて、週に一度半日を彼らとディスカッションする議論に費やしたそうです。そして小さな政府を実現しながら毎週議論とフィードバックを行う。
こんな時間の使い方をするトップは実に希有な存在だったとおもいます。これは日本企業も見習いたい内容ですね。影の取締役会のような若手のエースを集め、トップが現場感覚のある若手と半日議論することができれば、随分と違った未来志向の企業改革が生まれるのではとおもいます。
もっと言うならば、年功序列や儒教の考え方を一部取りやめ、若手であっても、本当に優秀であれば普通にCEOやボードメンバに入れる、あるいはGMに就かせ、日常的な意見交換ができる場を提供するのもひとつですね。
先日、意見交換をさせて頂いたシンガポールのビール会社の役員は、30代、40代が普通。今後10年も15年も会社に務めて、未来に対する責任を持つ人間が役員を行うのは至って普通の考え方だと思います。若手も企業経営を引っ張るか、少なくともシャドーキャビネットに若手の力を取り入れていく動きがあっても良いかもしれませんね。
サッチャー元首相は、信念を曲げないことでとても有名でしたが、やはり筋を通している部分は素晴らしいですね。彼女は、「自分の意見を信じ例え敵が何人いても恐れる必要はない」という言葉を次のように言っています。
「多数に追随するな。自分自身で決断せよ。そして人々をも納得させ、リードしていけ。」常に自分の意見を信念をもって貫く。そしてチームをリードしていく。そのための自己研鑽を惜しまない。
表面的に形だけではなく、しっかりと実施しながら、更にブラッシュアップする姿勢と取り組み。そして、多忙な中のタイム・マネジメント。偉大だと言われている人の行いは、非常に学びが多いですね。
サッチャー元首相のみならず
自分と10も20歳も年のちがう人間と接し、学び、刺激を受けることは、
自分の脳を退化させないためにも
トップにとって必須のことでしょうね
金の卵、ダイヤモンドの原石を見つける鑑識眼も必要ですね。
年齢の違い、役割の違い、様々な立ち位置の方々をふれあい、互いに学ぶ。トップにとっても、ボトムにとっても需要なのでしょうね。