早嶋です。
75%、13%、6%、3%、3%。(全部の合計は100%です。)
さて、これは何を表しているでしょう。
答えは、人間の五感の中で、刺激を受ける感覚の中で強い方から並べたときの割合です。高いほうから、視覚、聴覚、触覚、臭覚、味覚となります。人間は五感を通して様々な情報を取り入れていますね。
例えば、スーパーに入ったときに、いろんな商品のパッケージやポップが目に飛び込んでくるでしょう。野菜や果物を選ぶ際には、なんとなくでも、表面を触ったり、匂いをかいだりします。中には試食を試す事だってあるでしょう。
消費者は常に五感を働かせて外部の刺激や情報を取り入れて購買の意思決定を行っています。これは、消費者が何の刺激や情報に反応し、どのように受け入れて選択しているかを研究することによって、購買行動の促進につなげることができますね。
そこで、一番影響が大きい視覚について注目してみます。全体の刺激の3/4を占めていますが、これは、なんとなく経験値として実感できる数字ですね。
例えば、初めて買う商品に関しては、商品のデザインやパッケージ、広告のレイアウトやディスプレイといった見かけを重要視します。初めて会う人の印象は、その人の服装や髪型、姿勢や表情といった、やはり見かけで判断することがあると思います。
消費者行動論の研究では、視覚に対して更に面白い研究が進められています。それは、視覚情報の中における色の役割が大きいということです。研究では、視覚情報の中で8割は色に関連しているといいます。これは、色には情報を伝える力があるといってもいいでしょう。
よく、黒は男性的、力強い、都会的といったイメージがあり、赤は情熱的、白は清潔、青は爽やか、など言いますね。この色の特色を活かすことによって、企業のイメージやブランド、商品のイメージを作ることができるのです。
国際宅配便のDHLは、色の力を効果的に利用しています。DHLは、ドイツ・ポスト・ワールド・ネットとの合弁に伴い、コーポレート・カラーを鮮やかな黄色にしています。それによって、トラックからドライバーのユニフォーム、専用の封筒に至るまで全てを黄色に統一しています。ビジネス誌などの宣伝にも効果的に黄色を使い、「黄色。それは新しい茶色である。」「ローマ帝国、大英帝国、フェデックス帝国、永遠に続くものは何もない」といった挑戦的なコピーを訴えていました。もちろんここでいう茶色はUPSです。
このように、視覚的な影響を考えると、企業は統一の配色に気をつける必要があります。これは工業製品であっても同じだと思います。企業のロゴや、制服、タグや封筒、パッケージに至るまで商品のイメージを演出するためには細部まで注意を払う必要があるのです。
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