スバル

2012年12月1日 土曜日

早嶋です。

スバル車が米国で人気です。フォーチュン(Fortune)誌によると、米国ではスバルが一番ホットという紹介がありました。日米ともに富士重工のシェアは3%以下にも関わらず、カスタマーサーベイレベルではトップになっているのです。

最近、車を探していた時、スバルも候補として検討しました。福岡の狭い町並みでもキビキビ走る大きくない車を中心に選択していたときのスバルの印象です。運転者としての目線では、やっぱり水平対向エンジンでポルシェとスバルというマニアックな印象と近年のアイサイト(ぶつからない仕組み)はインパクトがありました。

スバルは元々寒冷地ユーザーに強いメーカーでした。WRCでの人気と水平対向エンジンにより、寒冷地以外にマニア層を獲得していきます。そしてアイサイトの搭載で安全志向と走りという両極を求める層に訴求できた。しかも欧州の高級車と比較してリーゾナブル。外観のデザインも近年は格段に良くなっているのも後追いでしょうか。

参照:アイサイトは非常に低コスト
http://allabout.co.jp/gm/gc/192200/2/

他の自動車メーカーがリーマン・ショックで大きく販売台数を落とす中、北米で売上を伸ばしています。従ってリーマン・ショック後も北米では社員を解雇することはありませんでした。暖かい経営の会社としても受け入れられているのかも知れません。

US市場需要
07年 1611万台 
08年 1321万台
09年 1041万台
10年 1150万台
これに対して、スバルのUSでの販売台数は
07年 18.7万台 
08年 18.8万台
09年 21.7万台 
10年 25.0万台

今後のスバルの世界展開を考えると北米市場は重要です。日本市場が縮小する中、将来の成長を考えると海外市場の進出が必須です。トヨタやホンダに比べて企業規模が小さなスバルは、全方位的な世界展開、つまりリーダーの戦略やチャレンジャーの戦略には不向きです。従って、利益が高く稼げる先進国にフォーカスをする選択は自然です。

北米市場はスバルにとって魅力的。既に向上もあり、既存の資産も活用しやすい市場の1つでしょう。そこで、再び北米の市場に経営資源を費やした結果が、いまの人気を創りだしたのではないでしょうか。

実際、スバルは徹底的なニッチマーケティングを実施しています。それはゲイ・コミュニティーに対しての発信です。元々この層は高い所得を得ている層ですので、ニッチな切り口としては自然です。
http://www.subarupedia.org/subaru-voted-most-lgbt-friendly-car-company/

他の幾つかのサイトを見ても、スバルはLGBTマーケットでは絶大な人気を得ています。少々武骨な感じもする個性的なスタイリングに惹かれているのでしょうね。

With The 2013 Subaru Legacy, Subaru Explores Its Indiana Roots


http://en.wikipedia.org/wiki/Gay-friendly

参照:スバルホームページより
<国内市場>
国内での自動車全体需要は、年度前半は震災影響による各社の生産台数減少により、大きく前期を下回りました。しかし、年度後半は生産の回復に加え、エコカー補助金がスタートしたこともあり、大きく挽回し、年度としては登録車で前期比103.1%、軽自動車で前期比103.7%、全自動車で前期比103.3%といずれも前期を上回りました。
このような全需動向の中、スバルの国内での登録車販売は、フルモデルチェンジを実施した「新型インプレッサ」が前期を上回る好調な推移となったことなどにより、売上台数は80千台と前期に比べ12千台(17.6%)の増加となりました。一方、軽自動車は、2月に生産を終了した「サンバー」が駆け込み需要により前期を上回る推移となったことにより、売上台数は92千台と前期に比べ2千台(2.5%)の増加となりました。
以上の結果、国内での売上台数合計は172千台と前期に比べ14千台(9.0%)の増加となりました。

<海外市場>
海外市場につきましては、年度後半の生産回復に伴い、北米を中心として「新型インプレッサ」が売上台数の増加に貢献しましたが、年度前半の震災による生産遅れの影響が大きかったことなどにより、売上台数の合計は468千台と前期と比べ31千台(6.3%)の減少となりました。地域別には、北米で309千台と前期に比べ2千台(0.5%)の増加、中国で48千台と14千台(22.6%)の減少、ロシアを含む欧州で55千台と5千台(7.8%)の減少、豪州で37千台と4千台(10.3%)の減少、その他地域で19千台と10千台(34.7%)の減少となりました。

以上の結果、国内と海外を合わせた売上台数は640千台と、前期に比べ17千台(2.6%)の減少となり、為替の円高もあったことから、自動車事業全体の売上高は1兆3,891億円と前期に比べ631億円(4.3%)の減収となりました。セグメント利益につきましては、394億円と前期に比べ410億円(51.0%)の減益となりました。
http://www.fhi.co.jp/ir/finance/achievement.html



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