早嶋です。
LGT(ローカル・グロース・チーム)。発展途上国でのビジネス展開を専門に行うチーム。新興国市場に物理的に所在し、小さな機能型横断のアントレマインド旺盛な組織単位です。ひと通りの事業運営する能力に加え、幅広い権限をLGTに与えます。LGTには次の3つの基本原則をもたせます。
1)まっさらな状態でLGTを組織化する。
2)グローバル組織と関係を持ち、双方の資源を活用できるようにする。
3)LGTは統制を取りながら実験を繰り返す学習する組織とする。
前回のコメントでも触れたように、グローカリゼーションを否定することではありません。リバースイノベーションと概念がそもそも異なるので、LGTを敢えて組織化して進めていく必要があります。これはイノベーションをちさな組織で起こし育てる過程と良く似ています。柔軟な組織を構築するのがポイントです。
グローカリゼーションの組織はグローバル本部が常に手動でした。LGTは市場に関する知見を持つ人材と技術力を持つ人材が密に交流を行い、小さな組織で進めて行きます。
グローカリゼーションの組織は長年勤めてきた見識ある内部人材に権限異常を行います。LGTは新興国独自のニーズを満たすのに役に立つ、新しいスキルや知識を持つ外部の人間にも権限を与えて行きます。
グローカリゼーションの組織は長い時間培ってきた伝統的な組織体系、ヒエラルキーが基本でした。LGTはこれまでの組織を一度無視します。全く新しいチームをゼロから作る感覚です。
グローカリゼーションでは結果を出すことを重視しています。そして納期、予算、スペックをガチガチに守ってきました。LGTは未知の事項に対処するため、失敗をフィードバックしながら、迅速な学習、仮説と検証を繰り返し成功をつくりあげるマインドを重視します。
グローカリゼーションでは古典的な業績指標におもきをおきます。LGTは未知の状況に柔軟に対応すべく独自の評価手法を編み出していきます。
グローカリゼーションの経営サイクルは1年ですが、LGTは新しい事実やデータが出てくるたびに柔軟に計画を修正していきます。
グローカリゼーションの場合、リーダーは結果に対して真っ先に責任を問われます。一方、LGTは実験に対しての学習効果に対しての責任を重視します。