第二東京タワー

2006年11月25日 土曜日

早嶋です。

本日の日経に、第二東京タワーのトピックが載っていました。高さ610mで世界一高い電波塔になるようです。第二東京タワーの350mと450mに展望施設を設けるそうです。紙面では、そのデザインの発表が中心です。

監修は、建築家の安藤忠雄さんと彫刻家で元東京芸大学長の澄川喜一さん。一見、なにやら素晴らしい事業のようですが、その総工費は500億円。果たして、投資効果はいかがなものか?

地上波テレビが現行のアナログ放送からデジタル放送に完全に移行するまで、後5年。地上波がデジタル放送に完全に移行してしまえば、現行のアナログ対応のテレビ受信機は使い物にならなくなります。つまり、地上波デジタルと称する地デジは、国民全体を巻き込んだテレビ業界の大革命になるのです。

地デジの計画は、10年ほど前から進行しています。しかし、この10年間にテレビ業界やIT業界はすっかり様変わりしていると思います。さらに、今後の5年は、この状況が加速すると考えられます。放送は、インターネットを利用してサーバー経由で配信されるという可能性も低くないのです。

計画通りに進める事は大切ですが、地デジにかかる費用を考えてみれば、のんきな事は言ってられません。何しろ、地デジにかかる費用は、基幹システムだけで1兆円以上とも言われるからです。加えて、各放送局は別途投資が必要になります。

計画まで半分の現在で、一度冷静に検討してみる必要があると思います。仮に、このまま投資が行われたが、地デジの放送内容を、サーバー経由で配信する人が現れたりしたら、法的にコントロールすることが難しくなるでしょう。

いずれにしろ、地デジというモノと、インターネットの世界と言うものをまじめに考えて、現在のプロジェクトを考えても良いと思います。仮に、2011年に地デジのニーズが無くなってしまっていたとしたら、第二東京タワーは、単なる観光名所にしか過ぎなくなるのです。

そのために500億円を投じる。思い切った投資ではありますが、その効果はいかほどでしょう?

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