現場主義

2012年1月19日 木曜日

織田裕二も言っているように、現場は大切です、そしてマーケティングも。現場に行って、競合他社に対して優位になるように顧客から知覚される切り口を見いだすこと。そこで得た気づきをスタッフ部門に伝える。マーケティングの醍醐味です。

企業の規模が大きくなると、マーケティングのトップが自ら現場に行くことが出来にくくなります。そのため、誰かを現場に送ることで満足をする。または、営業部隊に個人的にレポートを頼んだり、リサーチを専門業者に依頼したりします。しかし、これらの報告は過去に基づくものであり、将来を競うマーケティングにおいて完全とは言えません。

現場主義の経営を貫いた本田宗一郎さんは、市場調査について次のようなコメントをしています(得手に帆あげて)。市場調査が有効な時は、既にある商品の評判を探るとき。しかし、その評価を基に改良品を出して売れるかと言えば、分からない。まして独創的な製品を作るヒントを得たければ市場調査はゼロとなると。大衆の知恵は決して創意などを持っていないからというのが本田宗一郎さんの考えです。

現場を見るとき、心がけることがあります。情報を探すことであって、裏を取らないようにすることです。悪いマーケターは、既に立てた仮説を正当化するために、都合の良い情報を選別します。現場に行く時は、真っ白な気持での観察が大切です。じっくりとモノゴトを見て、すぐに判断しない。事実をありのまま観察します。時には、自分の意に反することもあるでしょう。その事実を一つ一つ整理していく。その過程で鋭い切り口が湧いてくるのです。

因に現場とは、マーケティングの場合、見込み客の心の中をさす場合があります。顧客や見込み客が考えていることを探るのです。そのために、顧客が取る行動をしながら、顧客が実際に商品を使うようにマーケターが体験しながら知覚していきます。



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