グローバル化の落とし穴

2011年7月25日 月曜日

早嶋です。

企業のグローバル化。国内市場の成熟化に加え、景気の低迷、少子高齢化による消費の現象。IT化による進出の加速。様々な要因で大企業から中小企業まで、国内外でのビジエスニ拍車をかけています。

本日は、製造メーカー海外拠点の支社長とグローバル化についてお話した内容をメモします。内容は、グローバル化を進める上で、あるいは海外でビジネスをする上での留意点です。

◯流通
現地のクライアントと商談を進める前に、自社を良く知っておくことです。例えば、自社のチャネル(直販、代理店)、サービス体制などを知らないと痛い目に会います。これは、グローバル展開する場合、地域によって違うことが多々あるからです。当たり前なのですが、国内の体制と海外や拠点の体制は大いに異なることが多いのです。

◯価格
2国間の名目・実質の為替レートを把握しておくことです。例えば、価格が安いと思っていた商品が地域によって高かったりします。為替は片方だけではなく、常にウォッチしていくことが大切です。

◯価格
販売までの中間業者とそのマージンを把握しておくことです。例えば、代理店が途中に入ってマージンを取っていたりすると思わぬ価格になっていたりします。多くの企業がグローバル化する歳のステップとして、現地の代理店を間にかませた名残があります。その関係とマージンの把握をしっかりしておく必要があります。また、ある程度の規模になれば、直販体制を考えるなどの視野も大切です。

◯価格
移転価格問題の背景を理解しておくこと。これは、クロスボーダーでビジネスを行う際は必ず問題になるので常にウォッチが必要ですね。

◯営業
顧客のクリティカルサクセスファクターを理解すること。例えば、Customer intimacyがCSFの市場の顧客に対して、商品の機能の話しをしても全く意味がありません。こちらはクロスボーダーではなくとも、営業をする際は、気を付けなければならないポイントです。商品のスペックや特徴で散々盛り上がったけれども、「サービス拠点が近くに無いから買わない!」となる場合も多々あります。先の流通と同時に、自社のビジネスそのものの把握が必要です。

◯営業
相手のビジネスを良く理解しておくことです。例えば、「こいつは良く俺のことをわかっているな!」と思ってくれないと、対等に話してくれない場合もあります。相手の商習慣の理解も大切です。国内の商品としてよく売れていたヒット書品にCEマークを取らない判断をして海外の市場で失敗した、など良く聴く話です。

◯成功体験
過去の成功体験をそのまま持ち込まないことです。そのためにも現地での自社のシェア、競合の分析、市場の分析をしっかり行うことです。日本は特別!と思うとろくなことがありません。どの国や地域も固有な個別の事情が絡んできます。例えば、現地のベンダーによってはメーカーと対等に付き合い、一緒に商品をよくしたい!という心意気がある場合もあります。この傾向は日本にいたら考えにくいことでしょう。例えば、単一通貨、単一言語、単一文化の日本が当たり前だと思っている人間はヨーロッパやアジアでのビジネスにコストがかかることが理解出来ません。マニュアルの多言語化対応など、様々んことが絡んでくるのです。また、よくあるパターンとして、米国に長いこといて、グローバルのトップになった人間は、米国と日本がグローバルの全てだと思っている傾向があります。少なくとも、アジア、アメリカ、ヨーロッパ、BRICsの国々を見てきた人間が本社での発言力を有しなければ、海外の拠点は困り果てていることでしょう。

◯人事
グローバル企業の本社の役員が日本人が多いことが不思議です。我が社はグローバルカンパニー!ですと言いながら、ボードメンバーはフル日本人。経営陣も多様化していく必要があると思います。

◯顧客
グローバル=皆英語を話すわけではない、当たり前ですが現地の固有の言葉があります。



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