早嶋です。
大企業が世界で戦う場合、これまでのようにリーグ戦を繰り返して勝っているときもあれば、負けている時もある。結果的に全体的にみると勝ち。というような戦い方は難しくなると思います。最初から全力で戦って、一度でも負ければ退場というトーナメント方式の戦いが繰り広げられているからです。
現在、グローバル化を進めている企業の多くは、いまだ海外の市場を生産拠点とか安く作るための工場と捉えているところが多いと感じます。これはグローバル化ではなく、国際化にすぎません。海外進出の目的をコスト削減とおいている限り、安価な人件費を求め工場を移転する発想が関の山です。海外で商品を展開する場合も、グローバル化の意識がなければ基本は、日本で作った商品を流通に乗せて現地で販売するにとどまります。
しかし、日本は世界の市場の一つと考えた場合、日本を基準に考えたとて、意味が無い、あるいは効果が薄れることが容易に理解できるでしょう。例えば世界の7割はBOPと位置づけられます、つまり1年間の収入が3000ドル以下で生活をしているのです。この発想は、日本にいると理解出来ないかも知れませんが、日本は世界の一つだと考えた場合、現地に行って、現地に従うことの大切さも実感できると思います。
グローバル化を意識する場合、生産拠点として捉えていた地域こそが市場!という発想をもつことが大切だと思います。新興国を巨大市場と捉えるのです。しかし、その市場はブルーオーシャンではなく、既にレッドオーシャンと化しているということを理解することです。世界の成熟した国の一流の企業が同様の発想を持って進出しているのです。そう、一度勝負に負けるとなかなか這い上がることが出来ない世界があるのです。
リーグ戦のように戦うのではなく、常に全力勝負で勝ち続ける必要がある。グローバル化はトーナメント戦のような戦いなのです。