組織の玉ころがし理論

2011年2月5日 土曜日

ツイッター上で、次のような議論をしていました。今の時代、どこで仕事をしても良いではないか?会社に行く理由って何だろう?って。確かに、会社では無ければできない仕事はありますが、逆に会社では無くてもできる仕事もあるってことです。

それでも多くの企業は、柔軟な勤務体系をまだまだ認めているわけではないようです。一つは、組織の評価システムに多くの課題があるからだと思います。

例えば、会社でいなければならない手の仕事は会社にいる時間がある程度、会社への貢献度につながるでしょう。しかし、そうではない職種はどうでしょうか?会社にいる必要はないかも知れません。しかし、一方でそのような職種は評価システムが明確でなければならないという会社の課題が浮き彫りになります。

最近、ノマドワーキングという言葉があります。まさに、どこにいても仕事が出来る形態や働き方をさす言葉です。このような働き方、実際には小さな組織では良くされていると感じます。では、小さな組織では出来て、大きな組織では、ノマドワークが出来ない理由は何でしょうか?

仮に、この答えが、冒頭にあった評価システムであったとします。しかしそもそも、評価そのものは、大きな組織であれ、小さな組織であれ、個人にされる行為です。従って、人数の大小は考える論点では無いのではないか?こんな議論の流れになりました。

そこで今度は大きな組織と小さな組織の仕事の成果を考えました。例えば、大きな組織では、ボリュームパワーが働くため、仕事の規模や成果も小さな組織に比べ大きくなります。その反面、ある程度の規模が出てくると自然と働く人と働かなくなる人が出てくるのです。

大きな玉を大勢の人数で転がしていると一体誰が力を出していて、誰が力を抜いているのかは見抜くことが難しくなります。でも小さな玉を小さな人数で転がしていたら、力を抜くとすぐにばれてしまいます。

これは世の中が正規分布に準ずる活動が観察されるという経験則です。つまり、良く働く2割の人とその人たちについて行き仕事をする6割の人、そしてあまり役に立たない2割の人。正規分布が起こるとするならば、ある程度、大数の法則に従う必要がありますから、規模とか人数が増えたら、2:8の法則に従ってくるのです。

つまり大きな組織は、誰の力で玉が転がっているのか?分かりにくくなるのかもしれません。すると全員が目に見えないところで仕事をされると益々わからなくなるのでは?というネガティブな発想が企業の経営者の中にいて、ノマドワークを推進しないのかも知れません。

少なくとも、私たち程度の規模であれば、個人の成果は明確ですので、個人が会社に来ようが何処か違う場所で仕事をしようが、成果さえ出してくれれば何の問題もありません。そしてその仕事の成果も明確に個人の力量で左右することが分かりますので評価もしやすいのでしょう。

そう、自由な仕事のスタイルを求めるのであれば、大きな組織に属するよりも、小さな組織で或いは個人という固まりで成果を出し続ける世界に入れば良いのです。

ツイッターID:satoshihayashim  ※”さとしはやしま”で最後のaがありません!

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コメント / トラックバック2件

  1. […] This post was mentioned on Twitter by katsuhiro kawazoe, 早嶋聡史. 早嶋聡史 said: 組織の玉ころがし理論 http://t.co/S9d7C4v 小さな玉を小さな人数で転がしたとき、力を抜いた人はすぐに分かる。でも、大きな玉を大きな人数で転がしたとき、力を抜いた人がいても分からない。大きな組織と小さな組織では管理の仕方がことなってくる。 […]

  2. ぐるぐる より:

    法的にも、企画業務と専門業務は裁量労働が認められています。その範囲は、今後、広がって行くでしょうね。
    ま、サボる人はいる。祭りのおみこしも、そう。真面目に担がなくて、力を抜いても分からない。ま、企業でいうと、実務力のない宴会部長みたいなものでしょうか。そんな人を抱えていられるのも会社の懐の深さかもしれませんが、そうは言ってられないのが今と言う時代ですね。さ、ハチマキ締め直して頑張ろう。

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