アンチ、アメとムチ

2010年9月21日 火曜日

アメとムチによる組織のモチベーションコントロールは多い。しかし、昨今その手法に疑問が投げかけられている。ダニエル・H・ピンクの主張だ。

背景はITの進化により、世の中がフラットになり、人々が組織の境界を越えて自律的にコラボするようになったからだ。そして、これらのスタイルはイノベーションを発揮するための基本的なスタイルとして定着した。アメとムチで動機づけ出来るものではない。

アメとムチは完全否定されたわけではない。論理的な整合性が重視され、型通りの手順に従った仕事、いわゆるアルゴリズム的な仕事には効果を発揮する。しかし、上記にも触れたように柔軟な問題解決や創造性や創意工夫が求められる仕事、いわゆるヒューリスティックな仕事には適応しない。これらはHBSによって膨大な調査の基、実証された。

さらに人間は見返りを求めずに、その行動をとり続ける事で、そのこと自身が報酬になる状況を作り出すことができる。この状況をフローと称し、フロー体験が増える事で人の幸福度も高まると主張する。ドラッカーが理想のマネジメントを最終的にNPOに求めた理由も偶然ではないのだ。

早嶋聡史



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