P&Gやネスレ、日東電工やロールス・ロイスなどの企業が相次いでシンガポールに研究開発拠点を新設しています。アジア新興国向け製品の技術開発を強化する狙いで科学、健康、医療、ITなどその業種は幅広いです。
ドイツ化学大手バイエル。ドイツ以外で初となるR&D拠点を設置。太陽電池や3D液晶パネルの材料、高機能フィルム材料などが対象。
シンガポール政府は金融の中心地として、レジャーの中心地として様々な政策を実現しています。今度は、アジアの研究開発の中心地として支援を拡大しています。これまで企業のR&D支出の150%を法人税の課税所得から差し引いていました。それを今後は上限付きで250%まで拡大する方針です。
民間企業のR&D施設の支援を国籍を関係なく取り込むことで、シンガポールにさらにキャッシュが集まる仕組みを構築するのです。
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ドイツ自動車部品大手ボッシュ。太陽電池の研究所を設置。
ドイツ半導体大手インフィニオンテクノロジーズ。電気自動車や省エネシステムに使用される半導体開発拠点を設立する計画。
米製薬大手アボット・ラボラトリーズ。健康、医療関連で栄養剤の研究所を設置。
米工業製品、事務用品大手の3M。ぜんそく治療用の機器やパッチなどのR&D拠点を設置。
米IT大手HP。クラウドコンピューティングのR&D拠点を設立。
東レや日東電工。水の再生や海水の脱塩処理に必要な膜技術のR&D施設を開設。
早嶋聡史