投資信託の運用

2006年7月11日 火曜日

早嶋です。

投資信託を購入する前に、以下のことを考えることをお勧めします。

 ①投資する目的や目標を決めて、いつまでにいくらのお金が必要かを考える。
 ②目標達成に必要な投資利回りを計算する。
 ③安定運用のポートフォリオを組む。

上記は、運用を行う時の大前提です。投資信託も上記の流れで適当な投信を探す→最終的に抽出した似通った分類から、ファンドを設定するのが理想です。これまでに、FP(ファイナンシャル・プランナー)と人生設計を考えたことが在るひとには当たり前になっていると思います。何やらややこしく感じるかもしれませんね。でも、実際にやってみると簡単です。

では、具体的に目標を決めて、利回りを考え、ポートフォオを組むまで流れを考えてみましょう。

①投資の目的や目標に関してですが、これは例えば、マイホーム購入などの様に、具体的な目標が良いでしょう。何も考えずに、投資をしても、その投資や運用が成功したのかの判断がつきません。単に、お金儲けということであっても、○○年間で○倍に増やすといった目標は必要です。

次に、目標を達成するまでに、必要なお金とその期間はどのくらいかを考えます。これは、②の必要な運用利回りをどの程度に設定するかを把握していくためです。闇雲に運用して、利回りを考えないで投資を続ければ、損をする可能性も高いからです。

例えば、7年後に800万円が必要になるとしましょう。この場合の運用目標は7年後に800万円を得ることが目標になります。

次に手元にある資金を考えます。仮に、500万円の貯金があったとします。当然、この金額を全て運用にまわしてしまうと生活難になったり、何か起こった時に運用を取り崩すはめになりますので、500万円のうち、投資に使える金額だけを運用にまわします。

通常、いざというときのために備えておく金額は、毎月の手取りの6ヶ月分程度です。仮に、毎月の手取りが50万円とした場合、備えておく金額は300万円。つまり投資にまわせる金額は200万円(500万円-300万円)になります。

最後に、毎月積み立てることが出来る金額を考えます。運用は、小額でも長期的に追加投資していったほうが、複利の効果を十分に享受できるからです。これを考えるには、毎月の収入合計から毎月の出費の合計を引いていけば計算できます。仮に、毎月の出費合計が46万円だとすると、毎月の積み立て金額は4万円(50万円-46万円)になります。

これで、目的を達成するために必要な値が決まりました。つまり、
 ○7年間で800万年を得る
 ○投資にまわせる余剰資金は200万円
 ○毎月の積み立て額を4万円とする
です。

上記の条件を元に必要な利回りを計算することができます。計算は、金融電卓を使ったりエクセルを使ったりして簡単に求められますので、計算してみてください。

上記の例で計算すると、必要な利回りは8.2%になります。これが分かると、8.2%を実現する運用ポートフォオはどんなものか?を考えます。これは、③安定運用のポートフォリオを組むに相当します。

ここは、重要なところです。通常、運用ぱフォーマンスの8割は資産分配で決定するといわれるように、このフェーズでは、経験則や知識が必要になります。(となると、①②で色々計算してみたけれど、③の配分で殆どがきまるのです・・・)

ポートフォリオの投資先は大きく4つに分かれます。①国内株式、②海外株式、③国内債券、④海外債券です。ポートフォオを組んでいくとき、それぞれの投資先のリスクとリターンを知ることからはじまります。どのように計算するかの例を4つ示してみましょう。(1990年から2005年の平均利回りを元に算出:出展モーニングスターHP)

目標利回りが5%未満の時:平均利回り4.5%
 国内株式 15%
 海外株式 15%
 国内債券 60%
 海外債券 10%

目標利回りが5%以上8%未満の時:平均利回り6.45%
 国内株式 25%
 海外株式 25%
 国内債券 25%
 海外債券 25%

目標利回りが8%以上15%未満の時:平均利回り10.10%
 国内株式 60%
 海外株式 10%
 国内債券 10%
 海外債券 20%

目標利回りが15%以上の時: 
この場合は、投資信託や資産運用には不向きのため、運用期間を延長できないか?余剰資金を追加できないか?目標金額を下げることができないか?見直しが必要です。

ということで、何事にも目標が明確であることが大切なのですね。

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