他人に厳しく、自分に甘く

2009年9月19日 土曜日

人は自分と他人の行動を判断する時、どうやら平等に判断する事はしないようです。自分に対して判断を下す時、置かれた状態や外的環境で判断し、他人に対して判断を下す時、性格や人柄について判断します。

他人を判断する時は、その人の性格はそうだから仕方がない!と判断しますが、自分を判断する時は、自分の性格や意思を棚上げして、行動の原因を外部の環境に求めるのです。

この傾向は、ネガティブな行動に対して特に強いと感じます。他人を見るときは、その人の人格をもとに考え、性格・資質・気持ち・生き方などに注目します。しかし、自分を見るときは、見方が変わり、外から受ける社会的な力・物質的な力に視点が移り、行動の原因を外に求めるのです。

イライラしている時に車を運転しているとします。そして渋滞に巻き込まれます。自分の前を走っている車がウィンカー無しに車線を変えたとしましょう。つい、この野郎!と口にするでしょう。しかし、その車線を変えたのが自分だったら、その行動の原因を渋滞のせいにするでしょう。他人の場合は、この野郎!で、自分の場合は周囲の状況のせいにする。

状況が悪くなった時、自分も上記のような行動に出ている事が多いと思います。そんなとき、自分がどこの視点になって考えているのか?一呼吸置いたり、意識的に客観的な自分を想像してみる事によって、考えをコントロールできるかもしれません。

まぁ、そのコントロールが出来れば、世の中そんなに苦労しないと思いますが。

早嶋 聡史(はやしま さとし)

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