早嶋です。
NTTドコモは、グーグルの携帯電話向け無償ソフト「アンドロイド」を採用したスマートフォンを発売します。アンドロイドを採用することで、グーグルがネットで提供する検索や動画共有など各種サービスが携帯でも使いやすくなります。
このグーグル携帯、言うまでも無くiPhoneの対抗馬です。欧米市場では、既に、iPhoneとグーグル携帯は競合製品です。ドコモはスマートフォンの分野ではブラックベリーを発売していますが、グーグル携帯の発売でソフトバンクに追い打ちをかけるのが目的でしょう。
更にドコモは、追い打ちをかけます。マイクロソフトの携帯電話向けOSを搭載した新機種の発売も計画しているからです。スマートフォンは、汎用OSを搭載しているため、アプリケーションをダウンロードしてしまえば様々なサービスが自由に使えるようになります。これは、見方を変えるとドコモが独自に展開してきたiモードとのカニバライズを促進していることになります。
ドコモがスマートフォンに先手を打っている理由は、携帯市場の頭打ちでしょう。国内では携帯電話の契約台数が1億台を超え既に成熟しています。対しててスマートフォンの市場は成長市場。ドコモの動きも理解できます。これに対して、ソフトバンクの孫さんは、グーグル携帯の発表によってますますスマートフォンの市場が拡大される!と歓迎の態度を示しています。ソフトバンクはiPhoneでスマートフォン市場に優位な立ち場をとっているからでしょう。
ただし、グーグルのアンドロイドの普及とアプリケーション開発は、世界各国のメーカーや携帯電話事業者と企業連合を組織しています。ドコモはもちろん、KDDIやソフトバンクも参加しています。孫さんは余裕を見せつつも、ドコモのグーグル携帯の売れ行きをじっと観察しているでしょう。そして場合によっては、ソフトバンクからのグーグル携帯追随の可能性だって十分に考えられます。
スマートフォン市場、非常に興味深い競争ですね。ちなみに、PCのOSはマイクロソフトがほぼ独占状態でしたが、スマートフォンではアップル、マイクロソフト、グーグルの3社が競い合う形になります。こうなれば、一番得するのはグーグルなのか?と考えてしまいます。
因みに先週、携帯電話を紛失してしまい、しばらく電話を持たない状態でした。今朝、ようやく携帯電話が手元に戻りましたが、携帯を持っていないと、ものすごく落ち着かない自分がいるのをマザマザと体感しました。