早嶋です。
ブログ「弁当男子」では、独身男性が自炊をする回数が増えていることについてコメントしました。このトレンドに注目する企画担当者はIKEA効果を頭に入れておくとよいかも知れません。
IKEA効果とは、手間をかける事で、出来上がったものへの愛着が強まる効果を呼びます。スウェーデン発の組み立て式家具メーカーのIKEAにちなんで、上記の現象に名前が付きました。
1950年代、インスタントのケーキミックスが世に登場したとき、あまりにもお手軽過ぎて「主婦を馬鹿にしているわ!」ということでターゲットである主婦層は見向きもしません。そこで、メーカーはケーキミックスに卵を加えるようにレシピを変更します。すると、一気に普及。調理の手間を加えることによってケーキミックスの高感度が上がったのです。労働が売り物に代替されることが証明された瞬間です。
IKEA効果については次のような実験で確かめられています。被験者に折り紙を折ってもらい、他の作品と並べて入札します。結果、被験者は必ずと言ってよいほど高い値段を付けます。つまり、自分の作品に愛着を抱くのです。但し、あまりにも酷い作品の場合はIKEA効果は認められません、つまり手前味噌となる場合はある程度の完成度の被験者です。
弁当男子がある程度成熟してくると、あえて手間をかけたくなるかもしれません。その時は、IKEA効果を年頭にいれてひと手間加えるインスタント食品を提供するのはどうでしょう。但し、最大限にIKEA効果を引き出すために、弁当男子が達成感を感じれる程度の手間で、しかし途中で投げ出さない程度の手間を加えることです。