早嶋です。
人は興味を持ち始めると、ますますその事に深く精通したくなる。
例えば、JAZZが好きな人は演奏している人たちが何を考えているのか?どのような生い立ちを過ごしたのか?どのような目的で作曲したのか?など、そのJAZZに関わる全てを知りたいとするでしょう。
例えば、仏像が好きな人は造られて年代にどのような背景があるのか?当時の仏師の生活はどのようなものだったのか?国や地域による表現の違いはなぜ起こったのか?仏像の脇に建立される脇侍の表情や種類が違うのはなぜなのか?など、その仏像に関わる全てを知りたいとするでしょう。
例えば、・・・。と言う感じに。
これってブランドを崇拝する仕組みと限りなく近いと思います。何気なく利用しているブランドについて、ある日、そのブランドに関わる物語を知ります。初めはへーって感じで気にも留めないかも知れません。しかし、脳のどこかに格納されます。そして次にそのブランドを目にしたり利用したとき、その物語が脳から引き出されます。このとき、人によっては益々そのブランドが好きになったり、もっとそのブランドについて知りたくなるかもしれません。
このような流れが出来れば、その人は益々そのブランドについて知りたくなり、自発的に情報を収集します。結果、どんどんそのブランドを好きになるのです。
近年、飲食店や雑貨屋さんでも、ブランドを構築しようとして、起業した理由やオーナーのこだわり、ブランドが出来た背景などを紹介しています。これは、当に興味を持ってもらうため。
消費者行動のプロセスとしても知られるAIDMA、これも何気ない情報の取得から次第に興味を引かれ購買につながるプロセスを記述しています。
しかし、中にはどーも、店舗や企業の社員が理解しないで物語を書いたブローシャーやWebやチラシがたくさんあります。おそらく、何の目的でそんなことをするのか?理解する間も無く、手法として取り入れているのでしょう。そのため、物語やブランドの背景と現在の店舗つくりや接客や商品構成に何の一貫性も無いところが多いです。
つまり、マーケティングミックスにブレが生じるのです。
なぜ?の部分を提供したら、必ず一貫性を忘れたらいけないと言うことですね。