居酒屋さんを科学する

2009年2月13日 金曜日

早嶋です。

ホッピー新橋はサラリーマン天国と称していいほど、味のある居酒屋さんが沢山あります。18時前に仕事が終わったので、ふらりと入ってみます。

18時までのメニューというのがありました。

内容は、おつまみが10種類くらい、飲み物が冷酒、サワー数種、全て1品190円。ということで、ビールで乾杯後、190円のおつまみを幾つか注文しました。値段にしたらバリューだね!という感じです。

お店側からすると、18時前から席数を満たすことができ、18時前メニューは提供に時間がかからないモノばかりなので、時間のロスが少なくて済みます。しかも、18時前メニューということで、安さのあまり多めに頼む方も多いでしょう。お客さんも満足ですが、お店にとってもメリットが高いですね。価格は安いですが、利益は確保している内容です。

ふと居酒屋さんの18時前メニューを科学してみました。居酒屋さんの売上は次のようになります。売上=客数×客単価。

今回の18時前メニューは客数を増やす作戦でしょう。単価は下がっていますからね。そこで客数をさらに因数分解します。

客数=席数×稼働率×回転率。

例えば、席の数が20であれば、次に考えることは、常に満席状態を作ることです。ただし、満席状態が続いたからと言って、お客さんが帰らなければ、売上は伸びることが期待できません。そこで回転率も考えなければなりません。そう、複合してかんがえると上記の数式が理解できるとおもいます。

居酒屋さんのような飲食店の場合、お客さんが席に着いた瞬間にお酒を出し、食べ物を食べてもらうことによって、滞在時間当たりの売上を最大限にすることができます。従って、ある程度、お酒も飲んでお腹も満たされた後、席でおしゃべりを続けられたら、稼働率は高くなりますが、売り上げにはつながりません。居酒屋さんで時間を90分限定とか120分で交代としている理由はまさにこれです。

そこで、稼働率を満たせば、次に考えるのが回転率です。席に座った瞬間にお酒を飲み始め、食べ物を食べてもらい、お腹いっぱいになったら直ぐ帰ってもらう。この状態を継続して、回転率を上げることができれば、席数あたりの売り上げが最大になりますよね。

そのため、待っているお客さんに対しては、案内できる前からメニューを渡して注文を取っておくことにより、テーブルの準備ができ案内した瞬間からお酒と食事を提供できます。これも、テーブルについた瞬間から売上を発生させるための工夫だと思います。

さて、18時前メニューを見てみましょう。まず、開店直後の客引きにつながります。これは限られた席数を最速で埋めるための作戦です。そして、18時前メニューこお客さんに提示することで、まずはそちらを頼むでしょう。全て速効で出すことができるので、居酒屋さんとしても座って直後に売上を発生させることが可能になります。

18時前メニューは、18時に近づくと思わず、沢山頼んでしまいます。従って、思ったより短い時間でお腹が満たされ、「じゃ、次の店にいこうか?」となるかも知れません。まさに、回転率アップにもつながります。

新橋の居酒屋さんは、今日も科学されていることでしょう。



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