背景
大手企業の一部の悩みに、『成熟したビジネスがシュリンクした後の稼ぎ頭がなくなる』、ということがあります。今回のクライアント企業も同様で、将来の布石を打つために、新たな取組を始める必要があるということで、数年前より同様の題目で研修やワークショップを実施していました。しかし、なかなかマインドが変わることがなく、どうしても既存の枠組みでモノゴトを考えることがあり、どうにかしたいということで思考と戦略と実践を得意とする弊社に依頼がありました。
支援内容
今回のワークショップのゴールは、実際に行動を始めることです。そこで、100名の対象者に対して2つのチームに分けていきました。
1)間接的に前者チームをサポートするチーム(約90名)
2)実際に、業務の100%を新規事業の創出に充てるチーム(約10名)
1)間接チーム
間接チームに対しては、2時間のワークショップを2回実施して、新規事業の重要性と既存の事業のみを行った場合の企業のシナリオを考えて頂きました。90名を3チームに分けて1日で2時間のワークショップを3回(同様の内容を3セット)行い、期間を1ヶ月程度おき続きのワークショプを同じ要領で実施しました。
その中で、新規事業の必要性、難しさを十分に理解頂きました。その理由として、重要性や取り組み度合いの難しさを知らない組織は、新規事業開発チームがなかなか成果を上げないためコストを消費している。と考え、協力体制が構築できなくなる可能性があるからです。従って、非常に難しい業務を新規チームが行っており、その難しさを理解した上で既存チームがサポートすると、組織全体として運営が良くなるからです。
2)直接チーム
直接チームに対しては、新規事業の考え方や進め方をアクティブラーニングを中心に進めます。全4日間の取り組みの中ではじめの1日は、お題を与えて、仮説と検証を繰り返しうワーク。失敗から成功の一手を構築するトレーニング。そして、短い期間に必ずフィードバックを行う習慣についての意識を高めました。
その後、1ヶ月間の期間でこれまで取り組んでいる新規事業のおよそのドラフトと仮説を整理頂き、実際に現場にて何らかのテストマーケティングを行って頂きます。
2日目から4日目のワークショップは、チームに別れて、事前課題での実施調査やテストマーケティングを振り返って頂き都度コンサルやチーム同士でのアイデア交換を行います。そして再び、次回までの課題や取り組む手法、調査方法やテストマーケティングのあり方を整理して再び現場で足を動かしてもらいます。
従って、1日のインプットに対して、2日目から4日目は新規チームが何らかのアウトプットを現場で行って頂いた結果にもとづいてワークショップや理解を深める取り組み、或いはそこから問題を抽出して次回につなぐ取り組みを行います。
クライアント様の声
アウトプット中心のため、どのように進めるのかわからないことでも、早嶋講師が様々な確度から実践的なヒントやアドバイスを頂け、新規事業のスタートが切れた。
既存チームに対して、新規の苦しみや楽しみ、そして重要性を理解していただくワークを早嶋講師が行って頂いたため、互いに依頼をしやすい環境が前よりもできてきた。
仮説と検証の重要性。本では当たり前だと思っていたが、実務をベースに行うことで、考え方と行動のバランスが取れてきたと思う。