【動画】SDGsを経営に取り入れる!
2020年11月9日
ビジネスインプット基礎講座、「SDGsを経営に取り入れる!」の紹介です。
「SDGsを経営に活用する」では、SDGsの概念、それらが経営の世界で議論されるようになった背景、そして具体的に企業にどのように活用するのか?の3点について約37分の動画で解説しています。
SDGs。最近紙面やニュースでも目にすると思いますが、今回はこのSDGsについてコメントします。まず、読み方ですが、エス・ディー・ジーズと読みます。日本語で持続的な開発目標と略され、Sustainable Development Goalsの略称です。
SDGsは国際社会が力を合わせて注力して2030年以降も地球そのものが持続できる環境にしようとするための課題のリストです。その課題のリストは17個あり、更に169個の詳細な目標に細分化されています。国連加盟国や国際機関、そして企業や市民が参加して皆で持続可能な社会を構築することをゴールにしています。
SDGsは、2000年に国際連合サミットで採択されたミレニアム開発目標(MDGs)がベースになっています。当時のゴールは8つの項目が掲げられていました。
ゴール1:極度の貧困と飢餓の撲滅
ゴール2:初等教育の完全普及達成
ゴール3:ジェンダー平等推進と女性の地位向上
ゴール4:乳幼児死亡率の削減
ゴール5:妊産婦の健康改善
ゴール6:HIV・エイズ・マラリア、その他疾病の蔓延の防止
ゴール7:環境の持続可能性確保
ゴール8:開発のためのグローバルなパートナーシップの推進
上記8つのゴールから見てとれるように当初は先進国による途上国の支援を中心とした思想で取り組みがスタートされています。しかし残念ながらMDGsは多くの国や地域を巻き込んだ活動だったのですが盛り上がりにかけていたというのが正直なところだと思います。
次にSGDsの動きと共に、経済界を巻き込んだESG経営について触れてみたいと思います。ESG経営とは企業が長期的な成長を遂げるために3つの要素を重視する考え方です。その要素は「環境」(E:Environment)、「社会」(S:Social)、「企業統治」(G:Governance)を指し3つの頭文字からきています。
環境は自然環境に対しての配慮で、環境汚染や生物多様性への配慮、省エネ、CO2排出削量削減などです。社会は現在社会に及ぼす影響で、労働環境や人権問題への配慮、地域社会への貢献などです。そして企業統治は経営に関する様々な管理体制のことで、経営の透明性が高い企業や資本効率化への取組などです。
こちらは2006年に国際連合のアナン事務総長(当時)が機関開発投資家に対してESGを投資の枠組みに入れる「責任投資原則」(PRI:Principles for Responsible Investment)を提唱したのをきっかけに企業に普及しはじめました。経営の世界ではそれよりも以前から「企業の社会的責任」(CSR:Corporate Social Responsibility)が学術界から求められる動きがあり、これがESG経営に発展していましたが、当時はまだスローガンで終わる企業が多かったのが事実です。
しかし、2008年のリーマンショックの後に資本市場で短期的な利益追求に対しての批判が高まり、その動きが責任投資原則の署名機関増加につながります。機関投資家も実際に持続可能な社会を構築する取組をする企業が結果的に超的に高いリターンを出すことを確認した背景もあるでしょう。また、自然環境や地域社会なおの様々な外部要因が企業に成長に影響を及ぼすようにもなりました。無理に事業展開を行った影響で、環境汚染や労働問題や社会問題に発展する不祥事も当時の情報化と共に世間に多く露出するようになりました。2010年頃にはこれまであまり議論されなかった経済格差や自然破壊など、資本主義の負の側面も問題視されるようになりました。その結果、2012年頃にはESG経営を取り入れた企業に積極的に投資する機関投資家が徐々に増加し始めたのです。
2015年はミレニアム開発目標の区切りの年で、新たにSDGsが設定されました。その際、先進国が決めた開発目標によって途上国から出た反発などの反省等もあり、また責任投資原則の急激な盛り上がりに併せてSDGsの目標設定が見直されたのです。
その結果出来上がったのが17の目標と169個の細分化された具体的な目標です。SDGsに加盟している国は国連加盟国の193カ国で、各国は2030年に向けて各国が取組んだ成果を毎年詳細に公開して7月頃に報告会を行っています。
(17の目標)
1:貧困をなくそう
2:飢餓をゼロに
3:すべての人に健康と福祉を
4:質の高い教育をみんなに
5:ジェンダー平等を実現しよう
6:安全な水とトイレを世界中に
7:エネルギーをみんなにそしてクリーンに
8:働きがいも経営成長も
9:産業と技術革新の基盤をつくろう
10:人や国の不平等をなくそう
11:住み続けられるまちづくりを
12:つくる責任つかう責任
13:気候変動に具体的な対策を
14:海の豊かさを守ろう
15:陸の豊かさも守ろう
16:平和と公正をすべての人に
17:パートナーシップで目標達成をしよう
(具体的なターゲット目標)
1.1:2030年までに、現在1日1.25ドル未満で生活する人々と定義されている極度の貧困をあらゆる場所で終わらせる。
1.2:2030年までに、各国定義のよるあらゆる次元の貧困状態にある、全ての年齢の男性、女性子供の割合を半減させる。
・・・というように17の目標それぞれに更に細かい具体的な目標が設定される
2019年7月に発表されたSDGs達成ランキングは162カ国中、日本は15位でした。17の目標のうち、達成されていると評価された項目は「4:質の高い教育をみんなに」と「9:産業と技術革新の基盤をつくろう」でした。17の取組の中で特に日本が上げた課題は「5:ジェンダー平等を実現しよう」「12:つくる責任つかう責任」「13:気候変動に具体的な対策を」「17:パートナーシップで目標達成をしよう」の4つの項目です。
これらを受けて政府はSDGsアクションプラン2020を制定して、経済やビジネスの観点からの推進、地方創生の観点からの推進、そして次世代・女性の活躍の観点からの推進の3つを軸に4,000億円の予算をかけて取り組んでいます。
SDGsの取組は大企業や行政だけではありません。例えば小さな店舗や中小企業もこの活動を推進することで企業の信用を上げ注目を集めるきっかけを得るとともに持続可能な社会の構築を担っています。
広島県にあるパン屋さんは、食品ロスを解消する目的で週3日の午後だけ店を開け、基本的には4種類のパンのみを販売しています。シンプルなパンを提供することで食品ロスをなくし、従業員の労働時間を短縮することにも成功しています。
東京都の自由学園は教育の現場に食育を取り入れてSDGsの活動を行っています。幼稚園から小学校、中学校、高校、更には大学まで一貫した教育を提供する中で給食で提供される食事を生徒が交代で作ったり、食材を園内にある畑から調達したり、ご飯も園内の枝打ちした木々を使って薪窯で炊いています。このような活動を通じて持続可能な社会を体験して教育にも取り入れているのです。
SDGsとは普遍的な目標として世界中が取組んでいる活動です。先進国と途上国、大企業も中小企業も、皆が一緒に掲げて将来の持続可能な環境を構築、維持するための取組と意識して活動を始めることが大切です。
ーー
URL:https://app2.gemediar.net/movies/preview/5fc8f1da-af28-4149-973c-74e0a0106aeb
【動画】次世代リーダー育成(日本タングステン様)
2020年11月7日
2020年度次世代リーダー人材育成を担当します、早嶋です。4回のオンラインワークショップと事前課題を通して、利益を軸として物事の判断ができる力を強化していきます。よろしくおねがいします。
【1回目の事前課題】
1回目のWSは利益重視の判断基礎としてベースとなる論理思考を学びます。当日までに以下の動画を視聴ください。
①論理思考の基礎 論理思考の活用
論理思考の必要性やキャリアを積む際に意識して習得すべき思考法や態度について整理しています。将来の社会や組織について問題を定義して解決するリーダーになるためには、コトの壁に加えて、ヒトの壁と、マインドの壁を突破することが大切です。論理思考を徹底的に鍛えることで、今後は全く他の分野に対しての転用する技術も高まっていきます。
https://app2.gemediar.net/movies/preview/5e9e5d65-9334-422c-a30f-12f6a0106aeb
②論理思考の基礎 問題解決思考
論理思考はツールにしか過ぎません。将来の社会を変革して組織をリードしていくためには、目的意識を明確に持ち、自分たちやチームで解決すべき問題を正しく定義することが大切です。論理思考を強力な武器として使用するための目的について整理しています。
https://app2.gemediar.net/movies/preview/5e9e5e2c-886c-4739-8a5c-12fba0106aeb
③論理思考の基礎 ゼロベースで考える
思考は思いつきから始まります。アタマを使うためには、苦労して、時間をかけて意識することが大切です。そのときに使えるパワフルなツールはずばり、「それは本当か?」という質問です。ゼロベースについて理解を深めて頂きます。
https://app2.gemediar.net/movies/preview/5e9ecfcc-5858-4251-82de-12f0a0106aeb
④論理思考の基礎 モレなくダブリなく考える
思いつきの思考を意識して、全体を捉える考え方です。モレなくダブりなく考えるための思考方法やMECEの作り方、そして構造化のツールを紹介していきます。モレなくダブりなく考えることについて理解を深めて頂きます。
https://app2.gemediar.net/movies/preview/5e9ed00a-b020-4bc3-866d-2460a0106aeb
⑤論理思考の基礎 仮説を立てて考える
全て正しいと考えないで、現時点で正しいかも。と捉える思考方法です。仮説思考を活用することで、初めての取組や、考えたことも無い概念に対しても、恐れを抱かないで立ち向かうことが可能になります。仮説を立てて考えることについて理解を深めて頂きます。
https://app2.gemediar.net/movies/preview/5e9ed02b-7674-426c-a557-12f7a0106aeb
【(参考)利益重視の考えの基本を学ぶにあたりの基礎知識】
利益は、顧客が価値に対して支払う対価です。簡単に言えば、いいな!と思ったら買いたくなるし、継続的に利用したくなると思います。その価値は、顧客が感じるもので企業が一方的に顧客に押し付けても意味がありません。今回は4回の制約の中で会計の概念をベースに学びを深めますが、顧客視点の考えは無視できません。補足資料として顧客視点の考えを捉えるための考え方の動画を紹介します(こちらは今回の一連のワークショップの参考として視聴は自由です)。
実践ジョブ理論①:ジョブ理論とは
実践ジョブ理論で学ぶ『ジョブ理論』の概要と全体像について理解を深めて頂けます。
実践ジョブ理論②:ジョブ理論のフレームワーク
実践ジョブ理論で活用するフレームについての概要と全体像について理解を深めて頂けます。
実践ジョブ理論③:顧客
ジョブを発見するための顧客の捉え方や分析方法について理解を深めて頂けます。
実践ジョブ理論④:成し遂げたい進歩
ジョブを発見するための成し遂げたい姿についての捉え方や分析方法について理解を深めて頂けます。
実践ジョブ理論⑤:特定の状況
ジョブを発見するための特定の状況についての捉え方や分析方法について理解を深めて頂けます。
実践ジョブ理論⑥:障害
ジョブ理論における障害についての捉え方や分析方法について理解を深めて頂けます。
実践ジョブ理論⑦:ジョブスペックと解決策
フレームワークを活用してジョブを発見した後、ジョブスペックを整理して解決策を導く考え方について理解を深めて頂けます。
実践ジョブ理論⑧:組織
ジョブ理論を実践するための組織についての考え方を理解して頂けます。
実践ジョブ理論⑨:法人企業
法人企業向けに事業を行っている企業がジョブ理論を活用するための考え方について理解を深めて頂けます。
世界最高に失敗を恐れる日本人
2020年11月5日
原です。
コロナ禍の中、世界はこれまでにない先行き不透明な状態にあります。
このような時代を生き抜くには、自分のしたいことを意識して行動できるかどうかです。
自分が主体的に問題解決に取り組むことで、環境の変化に怯えることなく、自ら変化を創り出すことができます。より豊かな暮らしや社会へと変えることができます。
「やりたいことをやる」。それがこれからの時代、会社が倒産したとしても、リストラにあったとしても、どんな逆境に遭遇したとしても、独自に生きていける力になります。
一方、東洋経済オンライン(「世界最低水準」続ける起業小国・日本のリアル)の記事では、「世界一起業に自信のない日本人。世界最高に失敗を恐れる日本人」であることが記載されていました。
これは、起業家だけの話ではなく、会社員や公務員など日本の社会人にあてはまります。
私は、多種多様な企業や組織で問題解決のコンサルティングや研修講師に取り組んでいます。共通して実感していることは、多くの組織人は、型どおりの指示やルールに従うことだけに一生懸命になっています。おそらく、組織の常識を世の中の常識よりも優先してしまうからのようです。
また、参考書などの正解を覚えることは得意な人は多いのですが、仕事や生活上での正解や前例が無い場合は、どうしていいのか分からずに思考停止している人が多いです。
最初から正解はないのだから、自分が解決したい問題テーマを特定して、「こうしたい」というビジョンやありたい姿を描き、解決すべき課題と解決策アイデアと具体的な行動内容を考え、素早く小さく実行することが必要です。
そして、早めに小さな失敗をする。その小さな失敗から学び改善案を考えたら、再度実行する。これらのサイクルを繰り返すことで、問題解決に必要な本当のスキルやマインドが身につきます。
とにかく失敗を恐れる日本人が多いです。挑戦からの小さな失敗は決して悪くないのです。
失敗から学び工夫することで小さな成功を創り出すことで自信が高まります。そして、組織や社会を変えることができる人物へと成長できます。
他人の失敗の批評や他責ではなく、失敗に対してお互いに許容し恐れず自信を持って「社会をより良く変えたい、問題を解決したい」と行動する起業家や社会人を増やすことが、今の日本には必要です。
職場に活かせる心理学「感情」
2020年11月5日
安藤です。
私たちの感情は、生活の中の危険を回避したり克服したりするための生理的準備態勢を整える、環境適応システムといわれています。例えば“恐れ”といった感情は、私たちに不快感をもたらす感情ではありますが、恐れがあるからこと、危険を回避したらい慎重に行動を選択したりします。そのことが危険を克服できる可能性を高めることになります。このような感情の機能は、人間が環境に適応するために進化の過程で獲得し、種として組み込まれたものと考えられています。
一方で、“過剰な恐れ”は、理性的な精神活動を阻害し、心身の健康を害するものになります。例えば、抑うつ的な人は過去の出来事を何度も想起し、その思いに捉われやすくなっています。このことをネガティブな反すうといいます。このような感情には負の側面が存在し、適切な感情の制御が求められます。
恐れの感情だけでなく、怒りや喜びといった感情も同様です。怒りを制御できない場合は、周囲に混乱を与えたり、パワーハラスメントにもなる可能性があります。喜びもまた、自分の幸せにしてくれるものではありますが、制御できない喜びは無鉄砲さや周囲を不快にさせる行為にもつながってしまう場合もあります。
構成主義理論では、感情は、感情経験そのものの理解や、感情を感じる場面の文化によって構成されるといわれています。また、次元論では、感情を2次元または3次元の空間に布置し、「快―不快」と「覚醒―睡眠」の2次元の組み合わせで、全ての感情を説明します。
基本感情論では、エクマンが6つ(喜び、恐れ、驚き、嫌悪、怒り、悲しみ)を基本感情と呼んでいます。
基本感情はそれぞれの感情が、他と明確に区別できる特異的な整理的反応や表情のパターンを持っています。
例えば、悲しみの感情は、主に左扁桃体と右側頭葉の活動があり、涙を流して顔をしかめるなどの表情の表出がみられます。また、基本感情により生じる表出や認知は、各民族・各文化を超えて普遍なものであると考えらえています。
感情は、その強さや持続時間によって“情動”と“気分”に分類できます。急激に強く発生し、持続時間が短い感情のことを“情動”と呼びます。対して、弱いが持続的に続く感情の事を“気分”と呼びます。
感情と動機付けでは、例えば“不安”は危険を回避する行動の動機づけを、“恐れ”は逃走への動機づけを高めます。このように、感情がさまざまな行動や体験と関連づけられていることを「感情ネットワークモデル」といいます。感情が喚起されると、その感情に関連づいた行動や体験が活性化することで、判断や記憶などの処理が促進されます。
「感情ネットワークモデル」を活用しマネジメントに活かしていただけたら幸いです。
キャリアドッグ,EAP,心理学を活用したコミュニケーション研修,EQ研修,メンタルヘルス研修ご興味・ ご関心がある方は気軽に弊社にご相談くださいませ。
勝利の方程式 BBモデル ➀
2020年11月3日
高橋です
私がコンサルティングをしている『営業プロセス研修』のエッセンスを、数回に分けてお伝えしています。
今回から数回、BBモデルについて説明します。
BBモデルというのは、営業プロセスの基本の流れを、BB=ベースボールに例えて理解していただくものです。
野球でも「勝利の方程式」と言いわれるように、BBモデルは営業における「勝利の方程式」です。
野球をご存じない方は少ないと思うのですが、念のために、ポイントを説明します。
野球では、ヒットを打つと、まず一塁を目指します。
そして、一塁がセーフになると、二塁。二塁がセーフになると三塁。三塁がセーフになると本塁に帰ってきて得点です。途中の塁を飛ばすとアウト。逆走してもアウト。と、順に段階を踏まないといけませんよね。
ここがBBモデルのポイントです。営業活動もプロセスを順序だてて、確実に一つずつステップを踏むことが重要なのです。
野球ならわかりきったことなのに、営業となると順番が毎回異なったり、しなければならないポイントを飛ばしていたり、行ったり来たりしている方が本当に多いのです。本人は気付いていませんが結果に現れます。
では順に各々進塁するために必要な営業のプロセスを解説します。
BBモデルの一塁は、「お客様と良い関係を築く」ことです。良い関係が築ければ、一塁セーフです。
深い人間関係を作るというような仰々しいものではなく、「この営業マンは感じがいいな」とか「話しやすいな」と思っていただく関係性です。
なぜお客様と良い関係を築くことから始まるか?良い関係が築けると、お客様が「あなたにだったら」と色々話してくださるようになるからです。営業パーソンが質問をしても答えていただかないと、お客様が抱えておられる問題がわかりません。問題が分からないと、どのような解決策を提案すればいいのか分かりません。つまり成果(契約)につながりません。
親しみもない、好感も持てない人に、自分の問題(ニーズ)を話す人はいません。
人と人が接するところで営業活動が行われるわけですから、最初から悪い印象では次のステップに進むことは到底かなわないことは、誰しも買い手として経験されていることでしょう。
ではどうすれば一塁セーフになるか、お客様に好印象を持っていただき良い関係を築くことができるか。
まずはビジネスマナーを守ることは当然です。
時間を守る、身だしなみを整える、あいさつや言葉遣いなど、今さらと思われる内容ですが、案外ベテラン営業パーソンが落とし穴に落ちいる部分でもあります。
長年担当したお得意様に対して、つい慣れや甘えが生じ、時間がルーズになっていたり、言葉遣いが親しみの度合いを超えて横柄になっていたりしがちです。営業パーソンにしてみれば親しみのつもりでも、お客様の捉え方は別と心得るべきでしょう。
また既存の得意先企業において購買担当者が変われば、やはり最初から一塁を狙う、つまり関係性を築くところから始めないといけないでしょう。
競合会社はいつも間に割って入って新契約の機会を狙っています。競合会社はビジネスマナーをきっちり守り、一塁を目指してきます。そんな時に、長年取引があるからとあぐらをかいた態度でお客様に接すると、いつ一塁アウトになってもおかしくありません。
「釣りバカ日誌」の浜ちゃんが営業パーソンに人気があるのは、あのように営業マンとお客様が友達のような関係になれたらいいのになあ、という現実にはなかなか叶わぬ願いを反映させているように私は思います。
営業パーソンとしては、あくまでビジネス上の関係であると心得、親しき仲にもビジネスマナーありを常々忘れるべきではありません。
次回も引き続きBBモデルの一塁、お客様との良い関係を築くポイントを解説します。
営業プロセス、営業研修、経営戦略などにご興味ご関心のある経営者・経営幹部・リーダー・士業の方はお気軽に弊社にご相談ください。
思考の強化の方法
2020年11月1日
早嶋です。
ヘンリフォードは「考えることは最も過酷な仕事」というような言葉を残しています。経営している側の人間からすると納得する部分が多く、会社に務めている側の人間からすると、かなり違和感が残る言葉だと思います。
仕事を通じて、違和感があったり、顧客と接するときにその反応から新たな対応を思いついたり。常に仕事を通じてアタマをフル回転していると毎回新鮮な気づきがあり、常にバージョンアップすることができてきます。しかし、そのような気付きの多くは、その瞬間に思考停止に陥り、その思考をバージョンアップして次のステップに進めることは訓練が必要です。或いは、そのような瞬間になっても一切なんの疑問も持たずに考えることすらしない人が殆どなのかも知れません。実際、そんな感じでしょうか。思考とは実に面白いもので、考え始めると止まらなくなり、何も考えないと何も進まない。まさにニュートン力学のようですね。
「全ての物体は、外部からの力を加えられない限り、静止している物体は静止を続け、運動している物体は等速直線運動を続ける。」
ここから言えるように、思考力を強化するための最も単純な、そしてパワフルな方法は自ら考えることなのです。これを聞いて、「なんのこっちゃ?」とい言う方は、思考が常に静止している状態にあるため、大きな外圧が必要な方でしょう。その外圧は、強制的に従来の環境がリセットされ、何も使い物にならない状態に陥ることかも知れません。敢えて自分を学びの環境に入れ、矯正的に学び考える必要性をもたせる事かもしれません。いずれにせよ、思考を強化させるためには結構な環境変化を自分に課して、どうにかして思考を続けない限り、なかなか自走する状態にはならないのです。しかし、一度でも等速直線運動の状態になれば、後は自然となんの外圧もなくしても、勝手に思考に勢いがついていくのです。
思考をする中でよく言われることは「問いの発見」です。そして、その問は、有りたい姿と現状のギャップから見いだされます。有りたい姿が既にある場合は、現状を徹底的に調べれば、必ず有りたい姿と現状において、ある時間軸でのギャップが生じます。そして、そのギャップがずばり問題、自分自身に問うべき問になるのです。もし、現時点で何らかの有りたい姿がない場合、これまでの自分の過去から現在、そして今の環境を過ごした場合の延長上で、自分が行動した場合、どのような将来の自分を獲得するのかなどを鑑みながら、本当にその状態が望ましい姿なのかとか自身に問いながら、将来の有りたい姿をつくり出していきます。将来の有りたい姿を問い続ける、見つけ出す作業は企業で言えば戦略そのものです。ここから先、自分たち、自分たちの組織をどのような方向性に導きだすか?を決める作業ですがから最もワクワク、そして辛い作業の一つになります。
因みに、前者のように既に有りたい姿が見えている場合は、そこにたどり着くルートを探せば良いので、現在問題として扱います。現在問題の場合は、その問いの具体的な意味や、そのギャップが発生しているメカニズムを抑えて解明する中で、自身が取り組むべき行動のヒント、つまり課題がはっきりして来ます。しかし、将来の有りたい姿が見えない場合は、その有りたい姿を創ることから始めることになるので将来問題として扱います。将来問題の場合は、解くべき問を探す前に、導く方向性を見出す必要があるからより行動な思考になることは想像できますよね。いずれににせよ問いを明確にするためには、現在と有りたい姿の2地点をクリアにすることが、まずのヒントになるのです。思考において、この問を自ら問い、その解決に向けて動き、考え、検証する。この繰り返しを行う過程で思考はガンガンに強化されていき、等速直線運動の状態に自らを導くことができるようになるのです。
因みに、この作業は子供の頃は皆、当たり前に行っていた思考です。それが大人の階段を登って行く内に徐々に、本来の当たり前の思考プロセスをだめにされてしまったのです。例えば、考えてみてください。子供の頃は、「なんで?」「どうして?」「えっ、どうなってんの?」という感じで、常に物事に対して一定の好奇心があり、常に「その先を知りたい!」「そのような状態になりたい!」という問を問い続ける思考があったことでしょう。
ですが、小さい頃に、そのような思考のエンジンを強制的に止められる体験を繰り返す中で、考えては行けない。と暗黙に思考を諦める結果になってしまったのです。義務教育という時間により、強制的に自由な思想をカットされたのです。意味の無い数字を繰り返し暗記して、自分で問うことを忘れさせられます。絶対的な権威が与えた一つの解決方法を暗記するかのごとく、似たような類題を同じパターンで早く正確に解く訓練を繰り返されます。誰しもが自由な問をする時間を剥奪され、やがて考えることが悪かのように、そして事前に与えられた一定の範囲内で解を出すことが偉いんだという誤った思考が産み付けられるのです。
「いやいや、それはないぜ!」と本来の思考をガンガン回す脳みそにリセットすることが大切です。論理思考ではゼロベース思考なるキーワードで言われますが、過去をすっかり忘れて、「あれ、なんだろう?」と純粋な気持ちで周囲を観察するだけでOKなのです。そうは言っても、実際は思考が止まる瞬間が多々ありますね。
例えば、子供をみていて、思考する勢いは在るのですが、思考が実際は止まっている場合があります。例えば、思考する対象についての知識や視点が乏しい場合です。当然、そのような状況下ではどうやって調べれば良いか、どうやってその思考を進めればよいかの当たりが付きません。
リベラルアーツの重要性は、そんなときに考えるヒントやきっかけを与えてくれます。人は無意識に全く異なる分野や知識から無理くり探してくるのです。自由になるための学問というナイスなネーミングは、このよな背景が在るのでしょう。私は子供には普段から様々なことに思考を向けさせるように体験させ、知識のインプットも偏りをなくし雑学のようにバラバラにインプットできるように工夫しています。
しかし、これは我々大人にとっても同様の効果がでるのではと感じています。様々な分野の知識や問い、そしてそれを解決する事例をアタマに入れることで、考えが強化されるのです。
次に、問いに対して思考を進める事ができても、答えがわからないというケースも多いに訪れます。その場合のヒントは抽象化です。概念を単純化してシンプルに問う技術を磨くのです。
仮説思考のトレーニングの一つにフェルミ推定があります。これまで考えたことが無い、計算したことが無い、知らないことを、自分の知識を依り何処として、問いを単純化してモデル化して推定する方法です。難しいことを難しく考えるのではなく、単純に、時には大胆に考えることで、とりあえずの答えを自分なりに出します。当てズッポではなく、自分なりのロジックを使って、思考の筋道を残した上でのとりあえずの答えを出します。これを繰り返しながら徐々に前提条件を複雑にして問に対しての思考を深めていきます。このフェーズに入れば常に考えを進めている状態になり、最終的には何らかの合理解にたどり着く可能性が高くなると思います。
最後に最も厄介な状態が、わからないことがわからない状態です。自分が何がわからないかがわからないのです。不思議の国のアリスでは、アリスが地下道で迷っている時にアリスがチシャ猫と会話する下りが有名です。
アリス:私はどこに行けばよいの?
猫:あなたはどこに行きたいの?
アリス:それがわからないから聞いているの。
猫:だったらどうしようも無いですね。
ソクラテスが、街なかで神の真理について探求しているとき、ソフィストと問答をするシーンです。ソフィストは全てを知っているという傲慢さから、ソクラテスの問答にハマってしまい、最後は思考が詰まってしまいます。知らないことを知らなかったのです。
実際、わからないことを言語化できない状態に気がつくととても辛い感じです。しかし、その違和感を持てば、自分から思考を始める準備が整っったと思えば、後は上述した要領でじわじわと考えることをスタートすればよいのです。思考する中で、自分の中に願望が芽生え、有りたい姿が見えてきて、その結果もっと好奇心が湧いてきます。
止まっている物体に外圧がかかれば、後は動き続ける。そしてうまく重力に打ち勝って動き続ける事ができれた思考がまさる状態になるのです。そのきっかけは何でも良いと思います。最終的に物事を追求している人は分野や役割が変わっても、その思考が多方面に応用できるようになるのです。しかし、その状況が続き、最終的には持久戦になる。これをフォードは過酷な仕事と捉えたのかも知れません。
【動画】戦略戦術研修・戦略編(沖縄電力様)
2020年10月30日
戦略戦術研修・戦略編の事前課題のご案内です。事前課題は1)動画視聴と2)事前課題検討の2種類あります。
詳細は、別途動画で説明しているので、まず動画を御覧ください。
1)動画視聴
戦略戦術研修・戦略編の事前インプット動画です。戦略編では企業における戦略立案の基本的な考え方と事業の方向性を考える際の事業環境の分析の仕方をわかりやすく整理して解説しています。本編は①から⑥の6回シリーズですが、今回は①戦略思考の基礎、④基本戦略、⑤環境分析、⑥戦略立案の4本を当日のワークショップまでにご視聴ください。
①戦略思考
戦略思考の基本的な考え方、戦略のゴール、戦略の本質について整理します。全6回の概要を掴みながら戦略思考に興味をお持ちください。34分の動画です。
④基本戦略
競争戦略や自社の進むべき方向を考える際の3つの基本的な方向性について解説しています。ポーターが中心に考える外部環境をベースにした戦略論、バーニーが中心に考える内部リソースを中心に考える戦略論、そして不確実な世の中にオプションを取り入れた戦略論をそれぞれ整理します。37分の動画です。
⑤環境分析
戦略立案する際に分析する手法を整理しています。環境分析の考え方を理解した後に、マクロ環境分析とミクロ環境分析の概念と分析手法を整理します。35分の動画です。
⑥戦略立案
最終的に自社が取るべき方向性を導き出します。戦略の方向性について理解を示した後、クロスSWOT分析、意思決定のイメージについて理解を深めます21分の動画です。
2)事前検討
●沖縄電力を取り巻く事業環境をマクロの視点とミクロの視点の両方から整理してください。
●沖縄電力の事業戦略を考える上で、どのような事業があるか整理してください。
ーーー
URL
①:https://app2.gemediar.net/movies/preview/5ece253f-56ac-46ae-aa54-056fa0106aeb
④:https://app2.gemediar.net/movies/preview/5f6314e7-f534-4a62-ac48-6e84a0106aeb
⑤:https://app2.gemediar.net/movies/preview/5f633ff1-4634-410b-8a22-71f6a0106aeb
⑥:https://app2.gemediar.net/movies/preview/5f6345a2-e9f4-4e11-9e10-77d9a0106aeb
ソクラテスの弁明
2020年10月29日
早嶋です。
ソクラテスがソフィストから妬まれて裁判にかけられ、その中でソクラテスは自分の信念を貫きます。最後の場面では、死についての恐れは、知らないことの恐れ。自分が知らない世界を、知りも知らないのに恐れる事自体がおかしなこと。と、物事に対しての心理、そしてマインドセットを与えるさすがの思想です。
ソクラテスはギリシャ3大哲学者の一人です。当時、紀元前5世紀頃のギリシャは、今では当たり前になっている民主主義が普及しはじめ、皆で議論してきめることが新鮮でした。一方、当時のアテナイの敵でもあるスパルタはその民主主義の考えやアテナイの振る舞いに対して反対で敵対の関係になっていました。
そのような環境の中でもアテナイで進められる民主主義はやがて政治の世界の基本的な思想になり、今のように人気取りを行いたい政治家が言動や表現を匠に操り民衆の人気取りに躍起になっていきます。そこで当時のギリシャでは弁論が異様に発達して知識人の集大成でもあるソフィストが活躍することになります。
ある日、通りで有名なソフィストに見知らぬ老人が語りかけます。ソフィストは傲慢で鼻高々で老人の分際でこのソフィスト様と議論をするとは何を考えているんだ?的な態度で老人と議論をしますが、数分後には老人にけちょんけちょんにされてしまいます。老人はその際に、私は知らない。という言葉をのこしています。
当時のギリシャは神に伝える巫女が神からのお告げを受けて政をする神託が盛んでした。ソクラテスは神こそが最大の心理で、その神の考えや神託に対してかなりの興味を持ち、その謎をとくことに集中しています。そんなおり神託を受けるデルフォイからソクラテスこそ真のソフィストである内容の神託を受けたのです。
ソクラテスの当時の議論の仕方は問答、対話、質問です。議論する相手に対して論点を整理しながらも〇〇は何か?と続けて、やがて相手が思考停止に陥ったり、自分の誤ちに気がついたり、議論の矛盾を発見したりさせることで論破する方法をとっていました。街であったソフィストもその一人で、ソクラテスとしては単に神の本質を知りたくて、通り中の人々に問答を行っていただけなのです。
しかし、その行為は結果的にソフィストからすると悔しかったのでしょう。自分が最高と思っていたら、そこらへんの老人との問答で自分の愚かさを晒されることになったからです。そして高飛車なソフィストは恥をかかされたと思い徐々にソクラテスに対しての恨みをつのるという、まさに逆ギレ大魔王の道を進むのです。
もちろん、当時のソフィストの中にも、そのような問答を通じて、自分の真の愚かさを気付かされることに感銘を受け、弟子になったり、ソクラテスの問答を研究するものもいたようですが、いつの時代も少数の悪が正義を貶める構図が当時もあったのでしょう。当時のギリシャが多神論だった頃のソクラテスは一神論者を貫き、ソフィストは、そこにも罪を着せました。更に、街中をであるき問答をすることで若い人間の才能を潰しているというような罪を着せ裁判に持ち込みます。
ソクラテスの弁明は、4冊シリーズの中の1編で、話がその裁判の始まりから書かれているので背景や流れがつかみにくいのですが、実に今の世の中でも参考になる考えです(当たり前でしょうが)。
裁判にあたり、ソクラテスは他のソフィストと違って普通の言葉で、真実を語ります。街の噂はアタマの中で真実と常識に変わり、自分のアタマで判断ができない人々は思考停止に陥り、多くのソフィストの言うことが真実だと勘違いしてします。しかし、それは決して自分で考えた結果ではなく愚かなことだと。実際の表記は異なりますが、そのようなニュアンスで語ります。
ソクラテスは神託を受け、神とは何か、心理とは何かを探求しているに過ぎず、自分でもその事がわからない。わからないから自分に絶えず問いかけ問答して、みんなにも考えてもらっているのです。しかし、ソフィストは自分が全てを知っていると思っており、ソクラテスとの問答に悶絶して恥をかかされた。その挙げ句に私を追い出したくなったのが真実だと。まぁ、見事な語り口で弁明します。
若者を堕落させているという疑義に関しても、若者が善良になることは何か?とソフィストたちにといかけました。堕落を訴求するのであれば、その反対をソフィストが追求しているはず。ソフィストは若者の将来を考えているはず。それが即答できない、むしろ言葉につまるというのはいかがなことか?常にソフィストは自分がいいようにするために、多くの賢人よりも、一人の悪を作り出し、その悪を貶めようとする。しかし、本当に大勢のソフィストが一人の悪に貶められることが可能なのか?そんなにソフィストは無能なのか?なる返しもしています。かなりスッキリするお話です。
しかし話が進むと告発は明らかに嘘と分かっても裁判はソフィストの政治力で負けてしまいます。ここにも民主主義の悪が露呈し、死の宣告を受けることになります。ソクラテスの仲間は、ソクラテスを解放するために金銭を準備して交渉するシーンが続編には出てきます。しかし、その行為は邪悪な行為として一蹴され、自分が嘘をついていないのに、偽りを認めて牢屋からでるおとは筋が通らない。そのようにこのような状況でも信念を貫きます。
そして多くの人達が恐れる死についても、死を体験したことがない。だから何を恐れるかの理屈が通らない。知らないものを怖がるのは愚。しかしながら、ソクラテスの考え方や生き方は大切にしてほしい。常に問答を繰り返し、自分で考え続ける。知らないことを知ることがその人の思考が発達する方法。そのような教えを残してこの世を去っていきました。
どうでしょう。covit-19によって急に世の中がガラガラポンになり始めました。大企業は方向性を失い、インフラ関係は売上が蒸発します。それでもなんとか従来の延長や事業モデルでしのごうとします。が、本当に大丈夫か?と自分のアタマで考え問い問答をし続けるひとがどの程度いるのでしょうか?個人の戒めを含めて改めて読み返しました。
【動画】規模の推定
2020年10月27日
ビジネスインプット基礎講座、規模の推定の紹介です。
(規模の推定)
新規事業や既存の事業でエリア展開等を行う中で、事業規模の推定や市場規模の予測は重要です。しかし、営業パーソンや企画部の部隊と話をしていると、自社の商品のポテンシャル(全体の市場規模)などを予測して仕事をしている人が圧倒的に少ないです。今回の動画では、そのような規模を推定する際に参考となる考え方を紹介しています。全部で55分の動画です。
1)市場と市場規模の考え方(16分)
2)フェルミ推定(24分)
3)市場規模の求め方(15分)
ーーーURL
https://app2.gemediar.net/movies/preview/5f980c39-b69c-43d7-ac96-0bc9a0106aeb
コンピューターと同じ持続的な更新
2020年10月26日
就職活動をする若い人達から今40歳を迎える前後の僕らの同世代を含めて、これまで受けてきた義務教育の当たり前をリセットするタイミングがいよいよきましたね。しかし、それらは非常に大変です。しかし、新しく何かを吸収する前に、過去の学びや経験を一度全て整理して、無除権に捨ててしまう気持ちで今後をむかえないと、基本OSが悪さをして何も結果的にできない状態になると思います。
理由です。例えば、従来の僕たち世代が受けてきた義務教育では、権威の言うことは絶対で、常に100点という解法と例外が無い答えが存在して、その考え方や解き方に寄せる事が優等生として扱われてきました。そして、創造的な発想や独創的な活動、そして他社と圧倒的に異なるパフォーマンスは全て全否定されました。しかし、社会に出れば、その逆で、意外と使いものになりません。だからと言って、あまりに自由に振る舞えば、今度は組織から潰され、なんだかなーと思う瞬間が多々おとずれます。それでもめげずに仕事をしてきて今も組織に馴染んでいる人は完全に2極化した状態にいると思います。全体から指示する側と全体から指示される側です。
そして指示される側は勿論のこと、指示する側に対しても受難がやってきました。会社のトップがもう、どこに向かっていいのかがわからなくなったからです。従って大きな方向性が無いままに考えろと言われ、実際に考えを共有すると、違うと全否定。再びなんだかなーという状況でcovit-19です。
そのような状況下に在ることは、今の40代と話せばわかることでしょうが、若い人は40代と接点を持つことも無く、あったとしてもオブラートに包まれたことしか助言がされません。聞かれる40代も筒抜けに真実を話すことで自分の自尊心が傷つくのでしょう。ましてや大手は、昔から人材の不満を煽り、新卒生を食いも似にするかのごとく30年間変わらない就職活動を斡旋して利ざやを稼ぎます。
社会に出て確実に言えることは、常にアップデートして常に自分自身で行動して確かめる状態を続けないと、すぐに自分の価値が陳腐化するということです。ここに絶対の解は存在しませんが、何もしないで、これでいいかーとなると、ある意味そこから自分の存在がコモディティ化していきます。すると時給単価が安いほうに仕事が向い始めるので最終的には最低賃金に近い報酬で仕事をするしかありません。辛い現実ですが、今後はもっとひどくなります。同じような仕事は、エリアを超えてシェアされるため、国境を超えた瞬間、最低賃金が無意味になり、賃金は更に低下するかもしれません。時間で仕払うという概念ではなくなり、成果で評価されるとそれは仕方ありません。もし時給で比較されると、そのような仕事は全て機械化の対象となり、企業は人に投資をせずに機械に投資をするため、本質的には減価償却と電気代が企業が考える費用になるため、賃金を払う価値が微塵にもなくなります。
そのような社会でも顧客を大切にして、顧客のジョブにフォーカスして顧客に何か実質的な解決策を提案する会社や個人は強いです。そして顧客との接点をゴールとせずに、販売開始から顧客との接点を永続して継続的に顧客のジョブを解決する個人や組織は常に対価を得られ続ける存在になっています。特に顧客が感じていない不にフォーカスして、顧客がまだ言語化できていない不をうまくイメージを作り出しながら価値を創る。このような行動を行う人は、今後も必ず何らかのかちを顧客に提供することができるでしょう。
結局は自分の頭で考えて、自分の手と足を使って、常にアタマと経験と感情と考え方をアップデートするようなことが求められる次代なのだなと思います。
最新記事の投稿
カテゴリー
リンク
RSS
アーカイブ
- 2025年1月
- 2024年12月
- 2024年11月
- 2024年10月
- 2024年9月
- 2024年8月
- 2024年7月
- 2024年6月
- 2024年5月
- 2024年4月
- 2024年3月
- 2024年2月
- 2024年1月
- 2023年12月
- 2023年11月
- 2023年10月
- 2023年9月
- 2023年8月
- 2023年7月
- 2023年6月
- 2023年5月
- 2023年4月
- 2023年3月
- 2023年2月
- 2023年1月
- 2022年12月
- 2022年11月
- 2022年10月
- 2022年9月
- 2022年8月
- 2022年7月
- 2022年6月
- 2022年5月
- 2022年4月
- 2022年3月
- 2022年2月
- 2022年1月
- 2021年12月
- 2021年11月
- 2021年10月
- 2021年9月
- 2021年8月
- 2021年7月
- 2021年6月
- 2021年5月
- 2021年4月
- 2021年3月
- 2021年2月
- 2021年1月
- 2020年12月
- 2020年11月
- 2020年10月
- 2020年9月
- 2020年8月
- 2020年7月
- 2020年6月
- 2020年5月
- 2020年4月
- 2020年3月
- 2020年2月
- 2020年1月
- 2019年12月
- 2019年11月
- 2019年10月
- 2019年9月
- 2019年8月
- 2019年7月
- 2019年6月
- 2019年5月
- 2019年4月
- 2019年3月
- 2019年2月
- 2019年1月
- 2018年12月
- 2018年11月
- 2018年10月
- 2018年9月
- 2018年8月
- 2018年7月
- 2018年6月
- 2018年5月
- 2018年4月
- 2018年3月
- 2018年2月
- 2018年1月
- 2017年12月
- 2017年11月
- 2017年10月
- 2017年9月
- 2017年8月
- 2017年7月
- 2017年6月
- 2017年5月
- 2017年4月
- 2017年3月
- 2017年2月
- 2017年1月
- 2016年12月
- 2016年11月
- 2016年10月
- 2016年9月
- 2016年8月
- 2016年7月
- 2016年6月
- 2016年5月
- 2016年4月
- 2016年3月
- 2016年2月
- 2016年1月
- 2015年12月
- 2015年11月
- 2015年10月
- 2015年9月
- 2015年8月
- 2015年7月
- 2015年6月
- 2015年5月
- 2015年4月
- 2015年3月
- 2015年2月
- 2015年1月
- 2014年12月
- 2014年11月
- 2014年10月
- 2014年9月
- 2014年8月
- 2014年7月
- 2014年6月
- 2014年5月
- 2014年4月
- 2014年3月
- 2014年2月
- 2014年1月
- 2013年12月
- 2013年11月
- 2013年10月
- 2013年9月
- 2013年8月
- 2013年7月
- 2013年6月
- 2013年5月
- 2013年4月
- 2013年3月
- 2013年2月
- 2013年1月
- 2012年12月
- 2012年11月
- 2012年10月
- 2012年9月
- 2012年8月
- 2012年7月
- 2012年6月
- 2012年5月
- 2012年4月
- 2012年3月
- 2012年2月
- 2012年1月
- 2011年12月
- 2011年11月
- 2011年10月
- 2011年9月
- 2011年8月
- 2011年7月
- 2011年6月
- 2011年5月
- 2011年4月
- 2011年3月
- 2011年2月
- 2011年1月
- 2010年12月
- 2010年11月
- 2010年10月
- 2010年9月
- 2010年8月
- 2010年7月
- 2010年6月
- 2010年5月
- 2010年4月
- 2010年3月
- 2010年2月
- 2010年1月
- 2009年12月
- 2009年11月
- 2009年10月
- 2009年9月
- 2009年8月
- 2009年7月
- 2009年6月
- 2009年5月
- 2009年4月
- 2009年3月
- 2009年2月
- 2009年1月
- 2008年12月
- 2008年11月
- 2008年10月
- 2008年9月
- 2008年8月
- 2008年7月
- 2008年6月
- 2008年5月
- 2008年4月
- 2008年3月
- 2008年2月
- 2008年1月
- 2007年12月
- 2007年11月
- 2007年10月
- 2007年9月
- 2007年8月
- 2007年7月
- 2007年6月
- 2007年5月
- 2007年4月
- 2007年3月
- 2007年2月
- 2007年1月
- 2006年12月
- 2006年11月
- 2006年10月
- 2006年9月
- 2006年8月
- 2006年7月
- 2006年6月
- 2006年5月
- 2006年4月
- 2006年3月
- 2006年2月
- 2006年1月
- 2005年12月
- 2005年11月
- 2005年10月
- 2005年9月
- 2005年8月
- 2005年7月
- 2005年6月
- 2005年5月
- 2005年4月